月曜日のCOMPASSです。
COMPASS高知の昨年の11月から通い始めて10ヶ月になるお友達。
保護者様のご意向は「スローステップでいいので、1つ1つ(学ぶことを)自分の力にしてほしいというものでした。
言葉の不明瞭さもありなかなか伝わりにくい「思い」をうまく伝えられるように、文字の学び、読み、書き、計算なども身につけて欲しいのだといいます。
お友達の個別支援計画にはいくつかのステップが設けられました。
最終的には発音の矯正と、問題なく読み書きができる様になることが目標です。
まずは1語ずつの絵カード発声を繰り返し、正しい音の出し方を口の開け方、舌の動きの練習です。
その次のステップで、言葉数を増やし、苦手な音の克服を目指します。
音と言葉と文字の一致も進め、簡単な文字なぞりから進み始めました。
お友達は当時小学校2年生。
学習姿勢に抵抗はなく、初日からすぐに勉強に取り掛かることもでき、しっかり着座して、終われば片付けもできました。
絵カードは覚えるのにてこずる場面もありましたが、ひらがなを書くことについては、指なぞりの書き順も読みもよくできていました。
どれだけ伸びてくれるのか成長を楽しみにできるスタートでした。
発音は、ちょっと苦手。
「だいこん → だこん」「にんじん → にじぃ」「くり → くひ」「なし → なしゆ」「すいか → すひか」「りんご → りご」と聞こえます。
独特の発音で音が抜けたり、漏れがあったり、余分な音がくっついて発語されるので先生も集中して耳を傾けます。
また、「数」の認知はどうも苦手な様子で、10までの数の認識もおぼろげでした。。
数字ということでなくても、例えばイラストを書くと指が7本あったりという曖昧さが目立ちます。
苦手な数字はお友達が興味を持つように、おはじき等を先生と一緒に数を数えることから。
楽しい教材や課題で、数を繰り返し数え、復唱しながら認識を育てていきます。
1〜5まで、〜10までというスモールステップで数の学びを行いました。
言葉にも数の学習にも、楽しいと感じる道具を用いました。
「あいうえおえほん」「数唱和」「50音唱和」「名前練習」「発音練習」「絵カード」「ペグ刺し」「カラーリング」などなど・・・
本格的な冬になる頃は、苦手意識が集中力を削ぐこともありました。
聞き取りにくい発音の矯正のため、1音1音を正確にしていくように何度も繰り返していたのですが、この頃のお友達は、難しいことは「できん(できない)!」とあきらめて投げ出してしまうお友達。
時折ハマってしまうか集中が見られたときは、過集中です。
用紙と顔が近くなったり、姿勢が崩れてしまうため、その都度声をかけなければなりませんでした。
体幹の弱さには、片足立ちなど体幹トレーニングを徐々に取り組み、姿勢保持に努めます。
春が来て、暑すぎる夏が来た頃は、語彙数もかなり多くなり、正しい発音に近づいているお友達。
少し発音に支障をきたす身体的な困りごとも、自分で工夫しながら練習する姿がありました。
その努力は裏切らず、何らカバーすることなくうまく発声できるまでになりました
これまで大勢の中での関わりの経験も少なかったお友達。
他のお友達が使っていたものを「貸してください。」という言葉もなく、いきなり取り上げる様な場面もあったのだとか。
ルールやマナーの学びも実践の遊びを通して体験で培い、お友達が頑張って学んでいる発音や語彙を活用し、大事なエッセンスであるコミュニケーション力も伸ばして行けたらと願い機会を作っていきます。
夏休みには保護者様からも「大分聞き取りやすくなりました。」と感想をいただき、更なる成長を願いながら次のステージへと進みます。
まだ長文となると不明瞭な音が増える傾向にあるため、トレーニングを続け、苦手意識を無くし思いが伝えられる様にトレーニングは続きます。
お友達のこれからの道のりは、紆余曲折、坂道もあり、遠回りもあり、迷うこともきっとあるでしょう。
でもお友達は頑張ることをしっかり覚えてくれました。
ご家庭での理解や協力と、COMPASSの諦めない支援、そして何よりその努力は困難にある先の光を目指すことをためらう事は絶対にありません。
COMPASS発達支援センター高知
所在地:〒781-8104
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