COMPASS松茂 50音制覇を目指して

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS松茂に昨年の2学期から通い始めたお友達は1年生。
お友達には音韻処理の困難さがあるようで、文字を読むことに労力がかかっていました。
集中が続かず、また、切り替えも難しかったと言います。

個別支援計画には「ひらがなが読めるようになること。」「数字に興味を持つこと。」そして「切り替え」「コミュニケーションスキル」の習得と上達も視野に入れた取り組みを行うことが設定されました。

当時、お友達はひらがな50音のうち、20音が読めない状態でした。
ひと文字、ひと文字を口に出すのですが、間違いを指摘されるのではないかと不安そうな表情を浮かべています。
お友達にとってはそのひと文字を読むことだけですっかり疲れてしまうようで離席してしまい「戻って座ってね。」と声をかけても座れず、怒ったような返事を返し、ひらがなに取り組もうとしません。

数字については、1~10までの数は9.10が少し間違ってもすぐに気が付き、比較的すんなり直すこともできました。
しかしながら苦手意識が強く、学習に対する意欲が持てないようでした。

あいうえおの絵本・ひらがなのうた復唱などの文字の読みばかりでなく、みつばプリント・視線迷路・手先トレーニング(ビーズ通し)・口舌の体操・50音発声・なぞり書き・単語と意味の理解・数字・言葉で表現していく機会を作れるように、さまざまな課題が選択されました。

まず、読めないわけではないことが大前提でした。
ただ、1つ1つの文字の形と音を一致させるのに時間がかかるので、焦って答えようとしてしまう傾向が見られ、間違って答えてしまいます。
そんなとき、お友達は間違いを指摘・訂正されると、自信を失くして学習に取り組めない傾向が見られました。
そこで先生はまずちゃんと読めたことには手放しで褒め、間違った時には「間違ってもいいんだよ。」と伝え、焦らせず、お友達の回答を待って一緒にできるまで今季強く取り組みます。

離席しようとするたびに「席を立ちたくなったら声をかけてね。」と伝えるようにも試みました。
繰り返し、繰り返し何度でも、時間をかけ、月日をかけて、ひらがなひと文字・ひと文字を触れて確かめるように大切に読み進めていきます。

学習だけでなく生活の動作や切り替えにも取り組んでいたのですが、トイレは間に合わず失敗することもあったそうです。
切り替えが難しく、帰る支度をするのに約40分ほどもかかってしまうこともあったのだとか。
最近は、メリハリのある行動に少しずつ慣れを見せ始めているそうです。

新年を迎える頃から、少しずつお友達の様子に変化が見られ始めたと言います
今では書ける文字が6文字増え、離席がなくなり、算数ができるようになってきたためか、自信が見られるようになりました。
他の課題をしていても、いつ勉強するのかと先生に聞いてくることがあるほど意欲も見せるようになってきました。

もうすぐ2年生になるお友達、ひらがな50音制覇に向けて日々努力を続けています。
現在のところ年下のお友達とは仲良く遊べているのですが、年齢を問わず楽しく関われるように導いていきたいとも願っています。
これからもお友達の力を信じ、時間を味方にして、楽しい毎日になるように根気よく諦めない療育を続けていきます。

COMPASS発達支援センター松茂
所在地:〒771-0219
    徳島県板野郡笹木野字八北開拓170-1-2F
連絡先:088-699-0138

(施設名をクリックして頂くと施設案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧