木曜日のCOMPASSです。
COMPASS高松Appleに系列事業所から通ってきているのが3歳のこちらのお友達。
昨年4月、保護者様が願っておられた成長は「発語」「身辺自立」「体力や運動の力」「お友達と仲良く遊べるように」というものでした。
個別支援計画にも保護者様の願いを受けて、言葉の成長、能力の向上、人との関わりを目指すことが設定されました。
スタートを切ったのは昨年の春。
その頃のお友達には全く発語がなく、指で指し示し何か伝えたいことがある素振りだけを見せていたそうです。
靴や靴下などの着脱は、やろうとさえしませんでした。
少し対応しただけで手先や足元の体幹が弱いことがわかったと先生はいいます。
トイレに誘うとちゃんと行って成功するときもありましたが、行くこと自体嫌がることも度々あったとか。
実際にはオムツが濡れていてもお友達は平気で過ごしていたので、濡れても気にならなかったのかも知れません。
「学ぶ」は「真似ぶ」ことから始まります。
先生たちは工夫を凝らし、お友達にはっきりとわかるようにお手本を示すことにしてみます。
身辺のこと、靴や衣服の着脱のときにも、口・舌の体操や発音練習でも、大口を開け、印象深く見せようとする先生の大層大仰な仕草をいつも見かけました。
お友達が関心を示し、模倣してもらえるかどうかが重要な鍵となります。
あいうえお絵本や絵カードで大仰にやり方を伝えながら興味を持ったお友達が一緒にやろうとしてくれると、また大袈裟に褒めちぎります。
お友達は褒められることが嬉しくて、先生が好きになっていきました。
お友達は少しずつ先生をよく見るようになり、自分から進んで真似するようになり、やがて自分ひとりで挑戦しようとする姿勢まで見せるようになっていきました。
トイレトレーニングは苦痛にならないことが肝心です。
更に丁寧に「生活習慣」として身につけてもらおうと、COMPASSに来るときには必ず1時間ごとにトイレ誘導をしてみます。
もちろん、ちゃんと成功したときは絶賛の嵐がセットでついてきます。
自主的にトイレに行こうとする気持ちを育てたいと、トイレに立つところから手洗いまでをイベントのように脚色し、次第にお友達が面倒だという感覚や苦手意識を手放せるようになるまで優しく関わっていきました。
秋になる頃には同じように導いていった靴や靴下の脱ぎ着と片付けも、お友達の「あたりまえ」になろうとしていました。
全く発語もなく、すぐに離席していたお友達。
目指す会話に近づけようと繰り返し熱心に取り組んだのは50音唱和。
色々な経験で学ぶことへの苦手意識が薄れ、自信がついてきたようで学習する姿は随分楽しそうに見えます。
50音をはっきり発音できるようになり、野菜、くだもの、動物の名前も言えるものが増えてきています。
「ちょうだい」「どうぞ」「ありがとう」やあいさつなど、簡単なコミュニケーションもできるようになっていきました。
トレーニングパンツを履くようになり、意識してまだ自主的に動くのは難しいようですが、誘うと嫌がることもなく、いつも成功です。
たくさんの言葉を発するようになり、色々なものを指さして知っている言葉で伝えようとする姿がみられるようになりました。
最近では興味が広がり、お友達の名前を呼び「公園行く?」など話しかけ、二語文も話せるようになってきています。
笑顔が増え、牛乳パックで手作りした平均台の上り下りや歩行練習を繰り返し、少しずつ体幹や足元がしっかりとしてきたようです。
この成長を保護者様も家庭でも身の回りのことができるようになってきたと大層喜んでおられます。
たくさんの言葉を話すようになって「お友達の名前を言った。」「最近こんなことを言うようになった。」と連絡帳で知らせてくれたり、送迎時にも嬉しそうに話してくれているのだとか。
保護者様は「どんどん成長が見られているので、さらにステップアップできるようお願いしたい。」と更に信頼を寄せて頂くようになったのだそうです。
そしてCOMPASSで過ごす2度目の春。
この間のお友達の成長は春に舞う蝶の羽化のように、気づいた時にはいつの間にか大きな成長を見せていました。
こらからは更に語彙を増やし、会話をスムーズなものに導き、体幹を育て、周りのお友達との関わり方を学び、自力で歩んでいけるように、優しく手を添えて見守っていきたいと思います。
COMPASS高松Apple
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