COMPASS三豊 そんなこともあったね、と言える未来へ

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS三豊のお友達は春から中学2年生。
4月には、通い始めて5年目に入りました。

まだ当時小学生のお友達とCOMPASSにこられた保護者様は滑舌があまり良くなく、正しい文章で言えないことが気がかりだと話しておられました。
COMPASSには「語彙数の増加」を希望され、会話がスムーズになり、楽しく生活できるようにと願っておられました。

お友達の個別支援計画には、発音練習、時計やお金、微細運動などが盛り込まれました。
当時のお友達はきちんと着座することができ、学習にも取り組めそうに見えました。
ところが実際はすぐに姿勢が崩れ、集中力が続かず、課題をすぐに投げ出し、間違いを指摘されると泣き出してしまっていたといいます。
懸案の発音については、確かに言葉が不明瞭で聞き取れず、伝わらないことで不機嫌になったり、どうせわかってもらえないと度々放り出してしまいます。

不明瞭な発音は構音障害と呼ばれ、幾つかの原因があると言われていますが、舌や唇・あごをうまく動かせないこともその1つです。
ご家庭でも普段の歯磨きや、食事の指導などで口のトレーニングを行うことで改善できる部分も多いのだそうです。
不明瞭さのためにお友達はこれまで数え切れないほど嫌な思いをしてきたに違いありません。
何度も聞き返され、頑張っても頑張っても伝わらないので諦めることで折り合いをつけることを覚えてしまったのでしょう。

言語の指導で何より大切なのは「話すことは楽しいこと」という気持ちを育てることです。
COMPASSでは今回「拗音を書く練習、読む練習」を行いながら「できる!」という自信を育てるよう試みます。
実は全身の運動能力も関わりがあると考えられるので、他にも手先の微細運動としてリボン結びなども取り入れます。
療育ではお友達が挑戦しようと思える好きな課題から始め、会話するときはたった今発したお友達の会話を、ごく自然な感じで正しい発音で言い直し、正しい発音をたくさん聞くことができる機会を作っていきました。

自信が無いと聞き返されても諦めてしまうので、できたときには「〇〇って綺麗に言えたね!!」とその都度大仰に褒め、自己肯定感を高めるよう促していきました。
その試みは続けられ、利用開始から1年半たった頃から少しずつ変化が見られるようになっていきます。
お友達は、少しずつ大きくはっきりと会話ができるように成長していきました。
新しい先生にも自分から声をかけたりと、どうやら話すことに対しての苦手意識もなくなってきました。

学習にも意欲的に取り組むことができ、苦手な微細運動も諦めずに取り組めています。
最初は苦手だった算数も小学1年生程度の数の認知から、今では3桁の足し算・引き算でも「くり上がり・くり下がり」の計算ができるまでになっています。
笑顔が増え、お友達に何かを作ってあげたり、お世話をしてくれたり、お掃除も積極的にやってくれたりと、COMPASS三豊ではもうすっかりお兄ちゃん的な存在になっています。

今後は、まだ課題の残る発音が更に明瞭になるような取り組みを継続し、コミュニケーションが円滑になることを目指していきます。
日常生活でも学習でも、お友達ができることをどんどん増やし、自信や向上心をもっと育てていきたいと願います。
そんなこともあったねと笑顔になれる…、そんな未来を目指してこれからも関わり続けていきます。

COMPASS発達支援センター三豊
所在地:〒769-1502
    香川県三豊市豊中町笠田笠岡2074番4
連絡先:0875-23-6088

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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