COMPASS三豊 若芽から枝を伸ばすように

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS三豊のお友達は春から小学校3年生になりました。
通い始めて5年目になります。

保護者様の願いはコミュニケーションでした。
発語はあるのですが語彙数が少なく、人との関わりに興味を示さず、会話に繋がらないのだそうです。
落ち着きなく毎日を送っているお友達に落ち着いた毎日を過ごせるようにと願っておられました。

個別支援計画には「静かに座っている時間を伸ばす」ことや「集団活動においてのルールやマナーを守る」こと、また「持ち物の片付け、帰りの準備」などの日常生活に不可欠な生活動作の育成も目指します。
もちろんコミュニケーションを目指し「簡単な受け答え」も練習し、小学校への就学を睨んだ「ひらがなの読み書き」などの基本学習も取り入れました。

当初のお友達、着座を促しますが、落ち着いて座り続けられず離席がち。
コミュニケーションの基本の「き」のご挨拶もできません。
確かに発語はあるものの、やはり語彙が少なく、滑舌もあまり良くはなかったそうです。

ルーティンで習慣化を目指し、ケジメ・ケジメのご挨拶は、その都度先生がお手本を示し、正しい言い方を模倣するように指示。
来所後に着替えを行ったり、準備や片付けなどは毎回先生と一緒に行い、慣らしながら、少しずつできることを増やしていきました。
もちろん出来るたびに「すごいね」「できたね!」と褒めることは忘れません。

着座することが難しく、初めは2、3分座るだけで限界のようでした。
お友達と一緒に頑張れと励ましながら少しずつ座ることに慣れていきます。
座ることばかりを意識しすぎないで済むように、お友達が楽しいと思える課題からスタートし、その都度どれだけ座れたか褒めていきました。
着離席の度に、声掛けを行い、静かタイムを設け、静かタイムも少しずつ時間を伸ばしていく。

座ることで初めて目の前の課題に向き合う姿勢が生まれます。
そこで初めて絵カード、絵本、会話の練習、復唱、唱和と言葉を学び、自分の道具として使えるように導くことができます。
すんなり進む日もあれば、注意散漫な日もあります。
そして利用開始から1年半が経った春ごろになると目立って成長が現れるようになりました。

お友達は学んだ全てのことをしっかりと自分のものにしていきました。
静かタイムが伸び、着座することができ、課題が終わるまで離席することもなくなったと言います。
挨拶がただ出来るようになっただけでなく、お互いの目を見て挨拶できるようになりました。

来所してからの一連の動作も荷物の片付け、着替えなども、先生が手伝わなくてもひとりできるようになりました。
何といっても大きな成長はお友達との過ごし方。
ルールを守り、仲良く遊ぶことができるようになりました。

硬い皮を破り、するすると若芽を伸ばし、枝を広げるようにお友達の成長は続きます。
語彙が増え、相手に伝える言葉が増え、言葉が文章に文章に繋がって来ています。
落ち着かない時も時折みられますが、学習中はずっと着座姿勢を保てるようになり、静かタイムもできるようになりました。

お友達に対してあまり興味を示そうとしなかったお友達。
最近では、泣いているお友達がいると「どうしたの?」と声をかけることもあり、確かな成長を窺わせています。
その言葉は明瞭になり、お友達と意見交換まではまだ難しいようですが、少しずつ触れ合う様子が見られます。

まだ道の途中ではありますが、これからもっとたくさんのお友達と交流を目指していきます。
コミュニケーション能力の向上はお友達の人生を豊かにする大切な要素です。
無理なく、少しずつでも向上していけるような支援を続け、楽しい会話への道を歩みます。

COMPASS発達支援センター三豊
所在地:〒769-1502
    香川県三豊市豊中町笠田笠岡2074番4
連絡先:0875-23-6088

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