火曜日のCOMPASSです。
COMPASS高松Jrに春から通い始めたお友達は現在年中さんです。
いつも保護者様とくっついているお友達。
保護者様と離れられず、大きな音が苦手。
通園では大勢のお友達であまりにも賑やかな様子に戸惑い、尻込みする様子もあったそうです。
食事も偏食傾向にあり、トイレトレーニングなど日常動作も苦戦中なのだとか。
そこでCOMPASSでは、数々の経験を通して自信をつけ、保護者様への依存から解放されて、自立できることを目指します。
そのためにはトイレや食事など日常動作の習得から始め、言葉でのやりとりを楽しめるよう、無理なく遊びや学習から学んでいくことを個別支援計画の中心に置きました。
通い初めの頃、お友達は毎回送ってこられた保護者様と離れる際に辛くてたまらない様子で泣いていました。
泣き止まないお友達の気持ちが収まるようにと、先生はお友達が落ち着くまで優しく抱いてあげていました。
しばらくするとやがて泣き止み、周囲を窺い、目についたもののところに行き遊び始めます。
落ち着いてから、座りましょうねと促しますが、着席してもそのすぐに離席してしまいます。
先生は時間をかけて根気よく、着座して目の前の課題に取り組めるように習慣づけを試みました。
着座姿勢が続かないために、気が逸れないよう、興味を持って目を引くように提示する課題をクルクルと変え、いろんな楽しい提案を示し、楽しいと感じて取り組むことができるように導きました。
保護者様にうかがっていたようにお友達は大きい声や大きな音が聞こえると泣いてしまうお友達。
誰が大きな声かわかるので、大きい声を出すお友達を避けて決して近寄ることもありません。
不快なことには不満を言えず、泣くしかないお友達。
ノリノリで楽しく頑張れてるなぁ、と思う次の瞬間、ふと急に寂しくなって泣き始めたり、眠くて泣き出したりすることもよくありました。
今まですっぽり包まれていた安心感を脱ぎ捨てるためのお友達の頑張りは続きます。
小さなお友達の心の中でたくさんの葛藤があったことでしょう。
少しずつ先生に心を開き、一緒に活動することを楽しめるようになり、褒めてもらえることの喜びを感じられるようになると、座って課題を頑張る時間が少しずつ伸びていきます。
4ヶ月ほどが経過した頃、お友達の母子分離不安は紙を剥がすようにすっかり消えていました。
送ってこられた保護者様と玄関でお別れするときも「行ってきます!」とバイバイしたりパンとハイタッチ!
先生が「お勉強行こう!」と誘うと、「お勉強!」と嬉しそうにニッコリ。
控えめな反応しか示さなかったカードでも、はっきりと大きな声で復唱できるようになりました。
まだ時々眠くてたまらないときは涙を見せることもあるそうですが、療育中に離席することはほとんどなくなってきました。
来所時に行う靴や荷物の片付け、手洗いやうがいのルーティン作業は声かけをすれば自分でやれるようになりました。
苦戦することもあった巧緻性を高める作用のシール貼りやグルグルと螺旋を描く作業、紐通しについても微笑ましいほど真剣な取り組みを見せています。
難関のトイレトレーニングですが、促してトイレに行き、トイレに入れた時には中でオムツ替えをして少しずつ慣れているところです。
食の指導も行っているのですが、保護者様の愛情たっぷりのお弁当は食べやすいようにいつもおにぎりです。
ある日、先生に「海苔を巻いて」とおにぎりを差し出してお願いされ、巻いてあげると「ありがとう!」とお礼が返ってきて嬉しそうに食べていたのだそうで、その快活な反応に先生は嬉しい驚きを覚えたと言います。
COMPASSのプリントに描かれたピーマンやミカンに色を塗ってねと指示したときのこと。
「みどり」と言いながらピーマンを塗り、ミカンもオレンジ色をちゃんとはみ出さないように枠内に塗ることができていて、保護者様にお見せすると「これ、自分で塗ったんですか?!」とお友達の成長ぶりにびっくりされていたのだそうです。
目下のところ身辺自立として「トイレに行く」ことが目標です。
これからもトイレの中に入れる事を少しずつ慣らしていきながら、次の段階で紙オムツから布へ、布から下着への移行を進めていきます。
色々な人と関わる時には大なり小なり何らかの音がすることは間違いありません。
先生以外の周りのお友達とも「楽しい」を通して仲良く関わっていけるようにと願い、お友達の世界の新しい場所へと優しさで包む支援を継続していきます。
COMPASS発達支援センター高松.Jr
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香川県高松市伏石町2155番地18 フィット伏石 Ⅱ 号棟
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