COMPASS本部教室 時間、道筋、方法が違っても

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS本部教室のお友達、就学前の3月から通い始め、現在小学校4年生になりました。
保護者様が特に気にしておられたお友達の困りごとは「箸を正しく握ることができず、上手に箸を使って食事ができないこと」でした。

COMPASSでは、巧緻性向上を図り箸を使って食事ができるようになることを目指し、手指の巧緻性向上のためにグー、チョキ、パーや指折りなど5本の指の分離運動などを行い、道具を用いた「摘まむ」や「握る」などの動作を訓練していくことを目指します。
また、訓練の中に字を書くことも取り入れ、名前が書けることも目指しました。

利用開始直後のお友達は、食事の時に箸を使うことを嫌がって手で食べたり、爪楊枝で食材を刺して食べていました。
着座して行う学習でも、鉛筆を握ることを嫌がってやりたくないと離席が目立ちました。

日本人には欠かせない箸。
ですが箸を使って食材を持ち上げ、食事を摂る動作は実はとても高度な運動動作です。
そのため、箸づかいの前の段階として5本の指それぞれを滑らかに動かすことから始めることにしました。
この巧緻性指導は、指数えや手遊びなどで、摘まむ、握る、ネジる運動をペグや粘土、トングなどの道具を用いて行われます。

お友達にとっては慣れない訓練は、大変な労力です。
集中力が持続できる時間も最初はとても短時間でした。
楽しく頑張れて、訓練が辛くて嫌にならないように、チャレンジしてもらいたい課題は簡単なものから徐々にステップアップするように心がけ、同時にお友達がやりたいことを織り交ぜて取り組みました。

巧緻性のリハビリを開始してから2か月ほど経つと、指の分離した動きが上手になってきたお友達、指先で摘まむ力や掌で握る力もついてきました。
訓練でもたくさん楽しくなるような声掛けを続け、励ましながらできたときは手放しで褒めていきました。
最初は嫌で嫌で仕方なかった訓練ですが、徐々に慣れ、難易度も上げがっていきました。
現在は鉛筆を握っての書字訓練に取り組んでいます。

やがてお友達にとってCOMPASSは指先の訓練を行うのが当たり前の場所となりました。
引き続きお友達は頑張りを見せていますが、現時点ではまだ上手に箸を使って食事という目標までには達していません。
しかし昼食時には手づかみなどは無くなり、箸を使うのを嫌がらなくなり、学習でも鉛筆を握って自分の名前を上手に書くことが出来るようになっています。
保護者様からも「先生との訓練、COMPASSへ通うことを楽しみにしている様子です。」と連絡帳にお声をいただきました。

それぞれの目標の達成に至るまでの時間も、道筋も、方法も、個人個人でほんの少しずつ違っています。
しかし継続して取り組み、心を込めた導きがあり、費やした年月と頑張りは裏切りません。
これからも手指の巧緻性の向上の訓練を継続し、箸の使用だけでなく細かな動作の上達を目指して取り組んでいきます。

最近、保護者様からは新しく自転車に乗れるようになってもらいたいとご相談をいただいたそうです。
お友達は筋力が弱く、バランス感覚が低いため上手く自転車に乗れず、転んでしまうのだそうです。
ご要望を受け、COMPASSでは手指の訓練に加えて筋力やバランス能力の向上への取り組みもスタートしました。
これからもお友達とご家庭、そしてCOMPASSが三位一体となってたくさんの可能性に向かって、歩みを止めず、共に進んでいきます。

COMPASS発達支援センター本部
所在地:〒800-0251
    北九州市小倉南区葛原1-2-35
連絡先:093-475-0449 

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