月曜日のCOMPASSです。
COMPASS神埼に春から通う年少さんのお友達。
保護者様の願いは身辺自立とお友達同士で楽しく交流ができるように成長して欲しいというものでした。
当時お友達は遊びたい盛りのやんちゃな3歳です。
通い始めの頃は着座できた!と思っても、やはり見慣れないもの、いろいろなお友達が賑やかな様子に誘われて集中できず、離席が目立ちました。
先生の気を引きたくて、わざと机にペンで落書きするような「お試し行動」と言われる「悪いことも叱られることがわかっている悪戯をする」という様子もありました。
余暇の時間で順番を守る遊びのお約束も、夢中になってしまうと無視して続け、交代できません。
好みの課題もありますが、そのときに気持ちが向かないと「もうしない!」とそっぽを向いたり、ふざけ始めたり…。
先生はまずはなんとか2分、あと少し5分…、と興味がある課題でお友達の頑張りを褒めながら、やる気を引き出すことに注力します。
お友達同士仲良く過ごしているかと思えば、手が出てしまうこともありました。
「想いは言葉に。」でなければ、本当の気持ちまでは決して伝わりません。
そこで、先生はお友達同士のトラブルで「どうしたのか」「なぜそうしてしまったのか」「どこがいけなかったか」など、お友達が悪かった点を一緒に言葉にして話し、愉し、優しく導き言葉にできるよう指導していきました。
絵カードやプリントなどで語彙を増やし、正しく復唱しながらの発声練習も継続していきました。
活動や学習の中でお友達の想いや言いたかったことを先生が代弁しながら言語化していきます。
「自分の伝えたいことを他者に伝えられるようになる。」ことは、実践的な場からでも学べる機会を作るように工夫が重ねられました。
こういった語彙を増やす取り組み、実践の場での練習を重ね、人と関わる取り組みが半年ほど続きました。
何億の語彙を知っていても、会話は相手があって初めて成立し、言葉にならない感情の交流も人と人との間でのみ存在します。
そこで、小集団活動や遊びの関わりの練習をする中で言葉にする取り組みを続けます。
お友達は4歳になり、増えた語彙と練習で、気持ちを言葉で伝えられるようになってきました。
言葉で気持ちを伝えられるようになったことで、お友達の心の行動半径がグンと広がってきたようです。
遊んでいる場に後から来たお友達がいると「一緒に遊ぼう!」と声を掛けてあげる様子も見せています。
小さなお友達にも「こうしたら?」などと優しく声をかけ、提案してあげられるようになりました。
少しでもできたら先生は必ず褒めてくれます。
それが嬉しくて「頑張ること」「挑戦すること」は「やりたくない嫌なこと」から「楽しい・面白いこと」に変わっていったお友達。
甘えるより自分でちゃんとやりたい気持ちが芽生えているようです。
半年前は構ってほしいアピールの悪戯が度々見られたものですが、今は言葉が著しく成長したために、自信がついて気持ちが落ち着き、よそ見をせず落ち着いて課題に取り組む様子が見られます。
保護者様からも自作のブロック作品を「ママに見せたい。」「これ、ここに置いておく。」などと自分の意思を言葉で伝えてくれるようになったことや、言葉も増え、たくさんおしゃべりしてくれるようになったと嬉しい報告があったそうです。
最近のお友達は自信ができて、ちょっと怖いもの知らずの様子です。
自我が芽生えてお話が上手になるとともに、今度は自分の意見をさらに主張するようになり、そのことが原因でお友達同士の交流が上手くいかない場面も見られるようになってきたのだとか。
これからはお友達がお互いの気持ちを想い合えるようになり、時には相手を待ってあげたり、譲ってあげたりすることが、実はお友達自身も最高に嬉しくなるのだということがわかって、素敵な行動が取れるようになり、逞しくて優しいヒーローのようなお友達の成長を願い、ともに歩んでいきます。
COMPASS発達支援センター神埼
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