月曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本東に昨年6月から通い始める年長さんのお友達。
距離感が近すぎたり、相手の気持ちを汲み取れなかったりで、兄弟喧嘩で手をあげてしまうこともあったのだとか。
保護者様は、お友達の発音の改善、言語でのコミュニケーションの上達を願っておられました。
同時に「我慢する力をつけ、感情のコントロールが出来るようになり、苦手なことにも取り組み、克服し、自信へと繋げていってほしい。」そして「相手を思いやる優しい気持ちを身に付けてほしい。」と希望しておられました。
個別支援計画ではまずCOMPASSに慣れ、リラックスして過ごせるようになることを目指します。
徐々に活動への参加を促し、苦手なことにも挑戦できるように導きながら、感情的にならずに周りと関わり、発音練習、そして語彙数を増やすことを目指します。
お友達の得意な「ひも通し」や「ブロックの模倣」などの作業は「タイムアタック」という時間制限をかけていきました。
「できた!」という達成感を味わうため、慣れてきたら少し難易度の高い「脳活キューブ」にも挑戦です。
こういった好きな活動は「この課題を終えたらできる」という条件を付け、これが終わったら好きな活動ができるという見通しを立てることで苦手なことも頑張れました。
「あいうべ対応」「口腔体操」「あいうえお唱和」を基本として「さ行」「か行」の重点的な発音の促しが繰り返されていきました。
発音の練習は誤りを指摘することで萎縮することを避け、「できた」という結果に拘らずその頑張りを褒めていきました。
しかし、語彙だけ増えても、それは道具があっても使い方がわからないことと同じなので、少人数で関わり合いながら「すごろく」や「かるた」をの遊びを通した実践の練習です。
気持ちの表現の仕方や、適切な言葉を話せるように導きながら、「反対ことば」や「気持ち」「動き」「様子のカード」をどんな場面で使うか考えながら発語の練習をしていきます。
50音唱和や絵本の音読も、意識して口を大きく動かして、はっきりと読む練習を続けます。
練習ではお友達が達成感をたくさん感じられるよう、大いに褒める機会をたくさん作っていった先生です。
時折周りのお友達につられて、離席やふざけた行動をしてしまったり、お友達同士でトラブルもありました。
トラブルの相手には、わざと相手が嫌がる言葉を連呼し、相手を泣かせたり怒らせたりすることも。
そんなときは両方を呼んで改めるべきことを平等に注意し、お互いに相手が嫌だと感じる言葉を使わないことや言い方に気をつけることを伝え、優しい言葉を使って気持ちよく過ごすことを繰り返し約束していきました。
発音の不明瞭さを改善する取り組みを続けるうちに、いつの間にか季節はすっかり真夏になりました。
その頃、保護者様から「発音が気にならなくなりました。」との言葉をいただけたそうです。
成長を感じる変化はあちこちで見られます。
終わった課題は元の場所に片付けて、次の課題に取り組めるようになりました。
以前は楽しく遊んでいる途中で帰宅時間になると切り替えが難しかったのですが、これはすっかり改善し、スムーズに片付けができるようになっています。
学習課題の取り組みにも大きな変化が現れました。
最近では着座姿勢を保ったままプリントを毎回4枚ほど仕上げ、終日利用のときには何と8枚も頑張っているのだそうです。
集中して着座できていることに保護者様も大層感心され、特に文字は筆順やバランスをとるのが苦手だったのに、文字を書くことだけでなく、ぬり絵も枠からはみ出さず丁寧にできるようになり、書くということに自信がついてきた様子を喜んでおられるのだそうです。
以前は思い通りにならないと癇癪を起こして泣いていたお友達ですが、今では冷静に話を聞いて受け入れるようになり、心の成長も垣間見えると保護者様は語られます。
相手を受け入れる気持ちの成長はCOMPASSでも見られ、いつも口喧嘩してしまうお友達に「マジカルバナナしよう!!」と提案したり、ケンカを回避する術を自ら見つけ出して仲良く過ごせるようになり、先生もコミュニケ―ション力の向上に手応えを感じているのだそうです。
もちろん改善を目指して、まだまだ取り組みが続いている課題もたくさんあります。
負けたくない思いでゲームのルールを勝手に変えてしまうこともあるのですが、こちらは絶賛改善を目指して頑張りの継続中。
ルールを勝手に変えないとう約束を守ろうと、一生懸命努力している姿を見せ、その頑張りの様子を好ましく見つめる先生です。
運動プログラムでも、バランスを崩す場面や、勝手にルールを変えることも見られますが、これにはお友達が楽しく取り組める工夫を散りばめ、最後まで頑張れるようにサポートしています。
お友達との関わりで揉めたときには、まだ嫌がる言葉を言ってしまうところも残っています。
これには無理強いせず、お友達自信が言われて嬉しいと思う経験を重ねて、優しい言葉をかけられるようにと先生に見守られながら、奮闘努力中なのだそうです。
お友達もこの春小学生になります。
個別支援計画の更新の際のお友達自身の目標は「小学生になったら、たくさんのお友達と仲良くなりたい。」というものでした。
保護者様の願いは「集中力や、挑戦する力を身に付けて欲しい。」という新たなご意向です。
そこでCOMPASSでも「お友達の気持ちに配慮した言動ができるようになる。様々なことにチャレンジすることを楽しめるようにする。」を第一目標に設定します。
入学式では誰よりも一番元気なご挨拶!
お友達が初めて会うクラスメイトに優しい言葉をかけ、願い通りたくさんのお友達と仲良くできている姿をイメージしながら、残る課題の克服を目指して今日も取り組みは続きます。
COMPASS発達支援センター熊本東
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