水曜日のCOMPASSです。
コンパス佐賀中央に昨年6月から通う年中さんのお友達。
お友達は発語がありませんでした。
オムツを使っているのですが、オムツ交換でトイレに行くのを嫌がることが多いのだそうです。
着座ができず、イライラすると物を投げたり、お友達に手をあげてしまうこともあるのだとか。
保護者様はお友達の発語を望まれ、またトイレで嫌がらずにオムツ交換ができるようになってほしいと願われます。
またイライラせず、人に手を出してほしくないと話しておられました。
支援計画ではトイレに行くこと、気持ちを切り替えられるようになること、お友達同士で仲良く遊べるようになり、言葉の面では多くの語彙を学び、言葉がたくさん出るようになることを目指していきます。
まず取り組んだのは、トイレに行くことからでした。
替えのオムツを見せることで、トイレに行くタイミングだ!と目で見て理解できるように促しました。
それも拒否されることがあったそうで、お友達をよく見ていて、気持ちが切り替わるタイミングに促すように心がけたそうです。
トイレに行くことができた時には、次も気分良く行けるようにと、もう手放しで褒めちぎる先生たちです。
着座して取り組む学習課題には点描・線描・シール貼り・図形・多少比較・絵カード・あいうえお表などが選択されましたが、そもそも座ることを嫌がるお友達。
座ると楽しいことがあるんだと感じられるように、目で見て楽しい図形や手指活動で興味を誘います。
少しずつ着座して活動ができるようになり、次第に座って活動することに慣れていったお友達です。
着座して取り組む課題では発語の練習、口舌の訓練や「絵カード」での発語の模倣がありました。
もちろん最初からうまく発語が出ることはありませんが、何度も何度も繰り返し、お友達の発語を促していきます。
先生は少し大仰に、はっきりと、大きな声で、何度も何度でもお友達の目の前でやってみせ、模倣を促します。
余暇の時間には他のお友達と遊びを楽しむお友達です。
しかし一つのおもちゃを争って、貸し借りができずに相手のお友達に手をあげたり、物を投げたりする場面がありました。
先生が仲介をして、おもちゃを貸す仕草をやってみせて促しを続けます。
そんな声かけの間もジェスチャーと言葉かけをたくさんして発語を目指しました。
こうしてお友達がCOMPASSに通い始めて5ヶ月ほど経った10月になった頃。
タイミングを見て替えのオムツを見せると、お友達はほとんど嫌がることなくトイレに行くことができるようになってきています。
そればかりか、トイレの後に笑顔が見られるようになってきました。
お友達が使っているおもちゃを無理やり横取りすることも見られなくなり、貸し借りもできるようになってきました。
言葉でのやり取りではありませんが、遊びたいおもちゃとを指さしやジェスチャーで伝えられるようになりました。
発語も見られるようになり、「せんせい」「ばいばい」「できた」「ごはん」「おにぎり」など聞き取れる発語が出てきました。
特に先生を呼ぶときは、大きな声で「せんせい!」と呼んでくれるようになったのだそうです。
お友達同士で仲良く遊べるようになり、笑顔でCOMPASSに通っていることをご覧になり、保護者様も安心しておられるとのことです。
「せんせい」と言えたことや、まだ言葉にはできないけれど、以前はできなかった「ごめんない」という気持ちをジェスチャーで表現できるようになったことを喜ばれているのだそうです。
お友達との二人三脚の取り組みはこれからも続きます。
たくさんの言葉、たくさんの経験、たくさんのお友達や先生との交流、新しい出来事、新しい課題と、お友達の前にはたくさんのエキサイティングな出来事が広がっています。
まずはご挨拶、トイレや日常動作の向上をコツコツ頑張りながら、言葉も心も解放され、外へ外へと飛び出せるように願いながら一歩ずつ前へ歩き出します。
COMPASS発達支援センター佐賀中央
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