COMPASS須崎 歩みを止めないで(1)

月曜日のCOMPASSです。
COMPASS須崎のお友達は通い始めからもうすぐ3年目を迎えます。
お友達は発語がなく、食事も手づかみで、トイレなどの生活動作もひとりではできず、声をかけても反応がありませんでした。
保護者様は、言葉で何をしてほしいか、何をしたいのかを伝えられるようになってほしいと話されます。
また年齢に応じた動作ができるようになり、お友達との関わりが持てるようになってほしいと希望しておられました。

COMPASSの支援計画では言葉を学び、相手の言うことが理解でき、最終的には話せるようになることを目指していきます。
生活動作では身の回りのことができるようなることを目指します。
時間はかかるかもしれませんが、最終的にはコミュニケーションの向上を図り、楽しく毎日を過ごし、色々な経験や刺激を受けて自己表現や他者との関わりを覚えていけるようになってほしいと計画を立てました。

当初、お友達は離席が多く、離席しては事業所内をあちこちへと動き回る探索行動が見られました。
危険認知が難しく、机上やロッカー、窓枠等の高い所に上がろうとするので片時も目を離せませんでした。
「おしっこに行こう!」と誘ってトイレに連れていっても、なかなか排尿までには至りません。
トイレに関しては、今も尿意の見極めが難しいため、時間を見計らってトイレに行き、排泄の機会を持つようにしています。

言葉もなく仕草や表情だけでお友達の興味や意思を理解することが先生たちには難しく、お友達との日々は手がかりを探すことから始まりました。
初めのうち、お友達は着座を嫌がり、座ろうとしませんでした。
そこで着席する前に、ジャンプする運動遊びや手遊び歌、触れ合い遊びなどで体をよく動かし、発散するとスムーズに着席に応じるようになったといいます。

様々な教材を提示してみるものの、興味の無い物に対して感情をあらわにし、机上からばらまいたり、落としたりして抵抗を見せるお友達です。
そんなときは先生が楽しそうに取り組むフリをして見せ、気持ちが切り替えられるように促しました。
手づかみの食事からスプーンを使えるようにと、始めたスプーン練習。
お友達はそのスプーンに映る自分の顔を見入ってしまい、取り組もうとしなかったといいます。
そこで木製のスプーンに替え、スプーンで掬う物もモールではあまり関心を示さなかったので、大小様々なカラーボンボンや心地良い音がする鈴、カラフルなおはじきなどを使い、飽きさせない工夫をしていきました。

一方お友達が驚くべき集中を見せた課題もあります。
洗濯バサミの付け外しの並べ方、色指定通りに同じ色のシールを貼る訓練では高い集中力を見せ、とても綺麗に並べたり貼ったりできているのだそうです。
発語の訓練は、吹き戻しや吹き上げパイプなどの遊具で息づかいの練習から取り組み、触れ合い遊びや手遊び歌、体を動かす遊びを通じて笑い声が出るように取り組んでいきました。
少しずつ着座に慣れ、課題に取り組めるようになってきたのは翌年の年末になった頃だったそうです。

COMPASS発達支援センター須崎
所在地:〒785-0036
    高知県須崎市緑町9-27 須崎保岡ビル2F
連絡先:0889-43-9328

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