COMPASS大野城 そして、輪の中へ…(1)

水曜日のCOMPASSです。
お友達は大野城に通い始めて8ヶ月目になります。
通い始めたのは1年生の秋が深まる頃でした。
保護者様は苦手なことでも進んで学習に取り組めるようになって欲しい、また、人に対して臆するところがあるので、人の多少に関わらず、興味関心を持ち、怖がらずに対応出来るようになって欲しいと願っておられました。

写真はイメージです


お友達は幼い頃からご家庭では癇癪を見せたり、家族への暴力が見られたそうです。

家庭での様子とは裏腹に、外では人との関わりがひどく苦手で、言われたことを断れず、嫌なことまで受け入れてしまうお友達です。
自分の思いと違っても言われるままに行動してしまうことでパニックに陥ることもあり、小学校ではたくさんの人がいることもストレスとなり、大泣きしたこともあったそうです。
思い通りに行動できるご家庭では問題ありませんが、特に外では音に過敏な様子が見られたり、粘土やスライムなどの感触を嫌がり、拒否することもありました。

写真はイメージです


支援計画では、まずはCOMPASSに慣れて心地よく過ごせるようになり、周りのお友達と楽しく過ごせるようになることから取り組みます。

活動は苦手意識があるものより、興味関心の強い課題から徐々に取り組み、やがて苦手なことにもチャレンジ出来るようになることを目指していきます。

お友達は思いを言葉にすることが苦手でした。
伝えるという課題でも、最初は「困っていることはない?」と小まめに尋ね、「なんでも言っていいんだよ。」と話しかけました。
しばらくの間は先生から度々問いかけましたが、お友達の様子をみながら徐々に尋ねる頻度を減らし、自発的な発言の機会を期待しました。
最初はお友達がどんなことに対してどう反応するのか、どんなことが好きなのか、嫌いなのか…、そんな様子見から始まります。

音に敏感なところがあり、人が多いと緊張する傾向があるということだったので、COMPASSという新しい環境に慣れるまで周りが気にならないように個室で課題に取り組みます。
学習課題では、最初に学習の計画をたて、学習が終わったら大好きな工作ができるという決まりごとを作り、学習のモチベーションの向上を狙いました。
言葉だけでは難しい算数の加算では、図を描いたり、オセロ等の半具体物で説明し、実際に自分の手を使って操作しながら確認していきました。

活動する中で、お友達は工作で物を作ることにとても関心を示すことがわかりました。
そこでお友達の関心が高い工作を個室で取り組むことにしたのですが、そこには道具がありません。
そこで、工作に必要な道具を取りいくため、先生と連れ立って集団活動が行われている部屋へ行ってみます。
毎回必ず道具を取りに行くとき大部屋で足を止め、楽しそうに活動する皆の様子を眺めるお友達です。
そんな機会を度々作り、次第に見知った同世代のお友達を個室へ招いて、先生と一緒にゲームや簡単な運動で馴染むように図っていきます。

個室ではまずは先生と二人で輪投げ、キャッチボール、風船バレー、SSTすごろく、ジェンガ、黒髭危機一発…次いで他のお友達を誘って3人以上で関わりました。
人がいてこそ楽しめるゲームや運動でお友達の心をほぐし、リラックスした様子で言葉を交わしたり、声を立てて笑う姿を見せるようになりました。
次の段階では個室を出て、個室で遊んだお友達がいる大部屋に場所を移し、ゲームや運動を集団の中で挑戦するといった、一つひとつ繊細に段階を追いながら集団活動に挑戦できるように導いていきます。
こうして個別指導を軸に少しずつ活動半径を広げる取り組みを続けていきました。
(後半に続きます)

COMPASS発達支援センター大野城
所在地:〒816-0982
    福岡県大野城市畑ヶ坂1-10-22
連絡先:092-586-7328

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)
Copyright(c)2018@compass328 T.0. All Rights Reserved.

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧