COMPASS宿毛 バイアスが外れるように(1)

月曜日のCOMPASSです。
COMPASS宿毛に昨年春から通うお友達は、現在小学校3年生です。
お友達は、勉強が大嫌いで、苦手なものには「絶対嫌!」という拒否の構えを見せていました。

保護者様は「感情のコントロールができるようになってほしい。」と話され、とりわけ苦手な文字を書くことを「文字を書く苦手意識を無理なく減らしてほしい」と苦手の克服を願っておられました。
お友達はCOMPASSに通うのがキッパリと嫌だったようで、保護者様は「COMPASSへ嫌がらずに通えるようになってほしい。」とも話しておられたのだそうです。

さてお友達、ご自宅でも苦手な教科・宿題を目の前にすると途端に「分からないー!」と訴え始めます。
保護者様が「がんばろうよ!」と声をかけ、取り組みを促すと、声掛けに応えて取り組み始めるどころか、癇癪を起こし、泣きながら手当たり次第に物を投げたり、叩いたり、蹴ったりといった興奮状態が続くのだそうです。

一方COMPASSでも、学校にお迎えに行くと「COMPASS行きたくなぁいー!」と送迎車に乗る段階から抵抗が始まり、宥めて乗せるのも大変だったとか。
やっとのことでCOMPASSに着いても、挨拶も入室も手洗いもスムーズにいかず、着座までに時間がかかりました。
落ち着いたと思った途端、周囲の音や大きな声に流され、一緒になって大声を出すこともありました。
そして自宅での様子と同じ様に、苦手な課題に直面すると興奮してしまうお友達です。

立案したお友達の支援計画のキーワードは「経験」と「楽しさ」です。
まずは様々な経験を積み重ね、活動に楽しく参加できるようなることを目指しながら、やがて、自分の気持ちや感情を言葉で伝えることが少しでもできるようになること、また苦手な文字を書くことも自分のペースでできるようになることが目標とされました。

当時、行き渋りを見せるお友達にとってのCOMPASSは嫌な場所、しかも嫌いな勉強をさせられるという息の詰まるような存在だったはずです。
リラックスしていない状態では、どんな素晴らしい療育であっても誰にとっても学びは受け入れられません。
そのためCOMPASSへの来所拒否感がなくなるよう、まずはお友達の大好きな『生物』の話題でたくさん会話を試みました。

その嫌いな学習課題ですが、お友達が苦手とする「文字を書くこと」が当面のテーマ。
そこでCOMPASSのプリント教材から「日記」を選択しました。
出来事をまとめて文章にする、そして文字を書くという内容が盛り込まれた日記という課題で「文字を書くことへの苦手意識減少」に努めます。
お友達がイメージしやすいように、動物園へ行ったときや水族館へ行ったときなど、大好きな「生物」をテーマにすることを提案していきました。
(後編へ続きます。)

COMPASS発達支援センター宿毛
所在地:〒788-0000
    高知県宿毛市宿毛5380-1
連絡先:0880-63-1738

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