COMPASS松山GREEN 「ねえ、先生」と嬉しい声を(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS松山GREENに通い始めて来月で3年目に入るお友達がいます。
ほとんど自発的な発語はなく、何か聞かれて答えようとするときも、その声はか細く、聞き取りにくいものでした。
聞き直されると、今度は伝えることを諦め、口をつぐんでしまいます。
当初人見知りが激しく、COMPASSにも全く馴染もうとしなかったお友達でした。

玄関まで送ってくださった保護者様と離れられず、火がついたように泣き始めます。
一旦泣き出すと、もう誰の声も耳に入らない状態になり、切り替えることが出来ません。
その頃のお友達は、本当に良く泣いていました。
先生から嫌いなことを提示されたときも、やりたくないお友達は泣きだして拒否。
更に促されるといよいよ泣きじゃくり、何とかやらなくて済むように、流れを運ぼうとする様子も見られました。

「少し成長が遅くても、いつも笑顔で過ごしてほしいです。」そう語る保護者様。
そして「少しでも発語が出るようになって欲しい。」とも願われ「和やかな会話ができるようになり、意思の疎通ができることで、家での癇癪も減ってくれたら・・・」そう望んでおられました。

この願いを受けた個別支援計画は「遊びや療育を受けることで、経験を積み、できることを増やし、持っている力を伸ばし、自分の気持ちを言葉で表し、相手に伝えられるようになること。」を目標として定め、共に取り組んでいくことにしました。
保護者様は「一度でできなくても、諦めずに何度も挑戦してほしい。」と気遣っておられたといいます。

こうして始まったお友達との二人三脚の日々ですが、保護者様や指導員の先生の願う通りにスーッと成長していってくれるというわけにはいきませんでした。
最初は気持ちの切り替えが難しく、泣いてでも思いを通そうとする頑なな様子を見せていたお友達。
着座姿勢を学び、提示する教材の中で、お友達がカラフルなビーズ通しや絵カードに興味を示すことがわかります。

そこで、お友達の気分がノリノリになるこれらの教材を活用して、色の名前やものの名前を模倣することにしました。
1音ずつ、1音ずつ、繰り返し、何度でも、できるまで練習することで、やがて少しずつクリアな音が出せるようになっていき、これがやがて発語に繋がっていくと確信して取り組みました。

こうしてビーズや絵カードなどの好きな活動からきっかけを掴み、あいうえお絵本唱和・指なぞり、絵本の読み聞かせ、数の数え方、色の学習、お絵描き、ごっこ遊び等、安心して過ごせる環境づくり、役割分担・お手伝い、創作活動へと課題の幅を広げていきました。
やがて少しずつ保護者様の姿が見えなくてもあまり泣かなくなり、顔馴染みになった他のお友達とも少しずつ距離が縮まり、垣根がなくなってきたようです。
ここまで変化を見せたのは、お友達が通い始めて半年経った頃だったといいます。
(後編へ続きます。)

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