COMPASS武蔵新城 「ママ、あのね…」という声に…(2)

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS武蔵新城のお友達、言葉が出ずに気持ちが伝わらなかったり、思い通りにものごとが運ばないとものを投げたり落としたり、ブーッと唾を飛ばしたりと困った行動を見せていました。
毎回の取り組みは、絵カードなどのツールによる語彙の獲得、発音や会話の練習でしたが、落ち着かずしっかり取り組む姿勢を見せるようになったのは、9ヶ月たった10月ごろだったと言います。

先生との二人三脚の取り組みの成果で理解できる語彙が増え、おぼろげながら単音だけでしたが、確かに発語する姿がありました。
保護者様がお迎えに来られても、以前のようにご挨拶ができないくらい飛び上がってはしゃぎすぎることもなく、落ち着いて靴を履き、きちんとご挨拶の仕草ができるようになりました。
この1年目の秋からは少しずつ成長の加速度が増していったように思います。

そして翌年4月、お友達は小学生になりました。
小学生になってからは日々発語が多くなってきて、挨拶の「さようなら」も曖昧ではなく、ちゃんと聞き取れるようになってきました。
語彙の獲得や会話の学びはその後も続き、保護者様も「2語文で話しかけてくれるようになりました。」と、喜んでくださっていました。
そればかりか、車の移動中には車窓からの景色を見て「ママ、ママ」と話しかけてくることが多くなってきて、運転中の保護者様が「ちょっと待ってね…」と言わなくてないけないような場面も出てきているのだそうで、お友達のその声が本当に嬉しいとおっしゃる保護者様です。

また運筆の練習から始まった練習も、今では文字が書けるようになり、プリントに名前を書くことを楽しみにしているようだと話してくださり、善悪の判断についての学びは、間違えた行動をしてしまったときには、ちゃんと先生の職話を聞き、一緒に考える姿、考えたうえで反省する姿を見せるようになっているので、そこに大きな成長を感じるとお聞きしました。

以前のお友達は自信が持てない課題については難色を示し、先生にブーッと唾を飛ばすこともありました。
それが、たくさんの経験をして、たくさんの時間をかけて一つひとつ克服し、たくさんお「できた!」を積み重ねてきた結果、学習意欲についても高まりを見せるようになり、いつしか先生と勉強する時間を楽しみに来所する姿が見られるようになりました。

先生の声掛けに笑顔で応じ、説明する先生の声に耳を傾けたり、文字を書いたりする姿は真剣そのもの。
指先の訓練や、何度も積み重ねた練習で、来所時の身の回りの整理整頓についても、一連の流れの理解ができてからは、もう声かけの必要もなく、ひとりでできるようになりました。

現在は、自分の気持ちを少しづつ言葉で表現できるようになってきていて「一緒に〇〇しよう!」と誘ったり、学習では「分かる?」と先生が問いかけた時「うん!」と大きく笑顔でうなづく姿、花丸💮をもらった時に見せる、得意げな、満足そうな表情、学習に入ときには、背筋を伸ばして気持ちの良いご挨拶ができるようになっていて、先生も本当に手応えと意欲を感じていると言います。

目指しているのはお友達同士の楽しいコミュニケーション。
そのコミュニケーションを通して色々な気づきがあり、心のつながり、気持ちのやりとりができるようになってほしいと願います。
色々なことをどんどん吸収している今の姿は、大空に向かって幹を伸ばす若木のようですが、もっと枝葉をつけて素晴らしい成長を遂げてくれるよう、これからも取り組みを続けていきます。

COMPASS発達支援センター武蔵新城
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