COMPASS守口 魔法のような言葉から(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS守口の今3歳のお友達が通い始めたのは、奇しくもちょうど昨年の今日でした。

当時、2歳のお友達には発語の兆候が見られませんでした。
幼いお友達は保護者様が見えなくなると、途端に顔を歪め、胸から溢れそうな不安な気持ちを”泣く”という方法でしか表せませんでした。
身辺自立も未完成で、日常生活の動作をこれから習得していくといったところでした。

保護者様は「娘が自分の気持ちを言葉で伝えられるようになってほしい。娘と会話ができるようになりたい。」と願われていました。
この保護者様の願いを受けてCOMPASSの立案した個別支援計画は「語彙の増加、明瞭な発音、自分の気持ちを言葉にして伝えられるようになること。」という言葉・会話へのアプローチと「身辺自立」「数字の理解」が進むことを目指していきます。

その日の午後、保護者様に送られてお友達が初めてCOMPASSにやってきました。
玄関で「それじゃ、頑張ってね!」と笑顔で保護者様が退出されようとすると、お友達は途端に泣き出しました。
玄関から動こうとせず、先生が手を差し伸べても振り払い、お友達にしてみれば無情にも自分を置いていった母を求め、泣き続けていました。
少し落ち着いてきたところで、室内に案内し、寄り添いながらお友達を見守ることにします。

語彙の獲得のために準備したのは「絵カード」「絵本」といったどのお友達もその楽しい絵柄や、好きな動物や車が描かれたものでした。
かなり落ち着いてきたところで着座を促し、決まった「よろしくお願いします。」という課題の始まりのご挨拶のお手本を見せる先生です。
本当は模倣をして欲しいところですが、簡単にはいきません。

来所のたびに、保護者様と離れたくないお友達の感情の乱れは続きました。
その状態から切り替えて笑顔になるまでには、毎回ずいぶん時間が必要でした。
気に入らないこと、思い通りにいかないことがあると、泣きじゃくったり、叫んだりするお友達です。
COMPASSではお友達が泣いていても、甘いだけの優しさを示すことはありません。
かといって声を荒げて責めたり、叱ったりすることもありません。
先生はお友達の気持ちに寄り添い、落ち着くまでたっぷり待ち、優しい笑顔で「今すべきこと」をこの2歳のお友達に提示します。

泣いても、暴れても、どんなふうにお友達が反応しても、最後にはお友達が「COMPASSではこうするものなんだ。」とわかるまで、ブレない指導は続きます。
自分の力で気持ちを立て直し、着座して目の前の課題に向き合えたとき、お友達は先生からたくさん褒めてもらえました。
絵カードを一つめくって見せて、「りんご」と発声した先生に続いて「り・・ご」と真似して発声できたとき、お友達が顔を上げると、そこにはびっくりするほど誉めてくれる先生の笑顔がありました。

先生が絵カードを一つめくると、そこには楽しい絵が現れ、その絵の名前を呼び出す先生は、まるで魔法使いのようです。
またひとつ、真似をして、もう1枚めくっていって・・・新しい名前が唱えられます。
時間が過ぎるごとに、楽しく1日を送れるにつれ、また翌週も、そのひと月が過ぎるごとに真似できる言葉が増えていき、次第に変化を見せていくお友達です。

やがて目の前の絵カードの言葉だけではお友達の気持ちを言い表すのには足りないとでもいうように、自発的に身振り・手振りによる意思表示で自分の気持を伝えようとする仕草を見せるようになっていきました。
そしてついにお友達の言葉が聞くことができたのは、利用開始から3ヶ月が過ぎた12月に入ってからでした。

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