火曜日のCOMPASSです。
COMPASS須崎のお友達の様子に変化が現れたのは1年が過ぎた頃でした。
通い始めた頃のお友達は、先生が着座を促したり、活動の始まりを伝えたりするだけで気に入らないと全身で抵抗を示し、怒り出すお友達でした。
人は自分が承認した人の言うことは受け入れられますが、嫌なことばかりさせる人だと思われては、いつまでも抵抗をし続け、その抵抗でお友達自身が疲弊してしまうばかりだと思われました。
そこで先生は、叱るのではなく信頼関係の構築ができるように関わりました。
気持ちの切り替えに必要な時間をたっぷり設け、お友達の好む内容を取り入れ、慣れるまでの間は療育内容を固定し、療育時間も少しずつ長くしていき、お友達が安心して取り組む意思を見せるまでその取り組みを続けました。
一つずつ、着席したことを認め、鉛筆を待ったことを認め、少しでもなぞったことを認め…、というように肯定的な言葉を意識的に掛け続け、お友達に「僕にもできた!」という気持ちが芽生えるよう心がけました。
人との関わりにおいても、興味関心を見せる集団療育の場に誘ったり、お友達同士の関わりを設けようすると嫌がり、また怒ってしまいます。
お友達が自発的に取り組んでいる遊びに間接的に関わりながら、少しずつ傍に誰かがいることに慣れるようにしていきました。
他のお友達と先生が楽しく会話したり、遊んだり、笑い合ったりする楽しい様子を間近で示しながら「人と関わることは楽しそうだ」という気持ちになってくれるように導いていきました。
お友達は利用開始から1年ほどで、どの先生とも信頼関係ができ、声掛けや促しに素直に応じることができるようになり、ようやく指示やCOMPASSでの過ごし方を受け入れ、素直に着座したり、活動に参加するといった姿勢が見られるようになってきました。
先生の声かけにちゃんと気づき、反応し、うなづいたりできるようにもなり、何らかの言葉を返すことができるようになってきました。
この頃から言葉も少しずつ少しづつ発現する様になり、1往復の言葉のやり取りができるようになってきました。
自分から着座し、プリントもしっかり取り組める様になり、名前文字がしっかり書けるようになり、学習への意欲が向上していきました。
コミュニケーションも取りやすくなってきて、集団療育や他利用者との遊びに誘うと抵抗なく参加するようになってきたのだそうです。
今ではお友達がCOMPASSで過ごす時間のほとんどは穏やかに過ごし、笑顔が増え、持ち前の明るさやユニークさを発揮できるまでになっています。
先生にも周りのお友達にも自分から関わろうとする様子が見られる様になってきました。
お友達の話す言葉は正直まだ不完全ですが、ある日、帰り際にお友達が不意に「くるきね…」(またコンパスに来るよ…という意味なのだそうです。)と、言ってくれ、そのときの感動は忘れられないと先生は言います。
保護者様も「いろんな言葉を覚えていることが嬉しい!」と話され、毎回利用時にお伝えする連絡帳や送迎時にお伝えすることでCOMPASSでの様子を知り、家庭でも言葉のやり取りできるようになることを期待しておられるのだそうです。
COMPASSの同世代のお友達と関われる様になり、学習にも意欲が見られるようにな理、コミュニケーションがとれるようになったことを知って、成長を喜んでおられます。
最近では余暇の時間帯に遊びに誘うと嫌がらずに参加できるようになり、顔馴染みのお友達と同じ活動を楽しみながら朗らかに笑うようになったお友達。
通い始めて4年。
今では文字や数への興味が芽生え、文字を書いたり、簡単な計算問題に取り組んだりすることができるようになってきました。
「できた!」から「やってみよう!」と自信から意欲へたどり着いた成長がお友達の取り組む姿勢にも表れてきています。
これからもお友達の未来を願い、誰とでも関わりが持てるように、また、自分からコミュニケーションがとれるように支援していきます。
もっと言葉を学び、正しく伝えられるようにたくさん会話の機会を作り、さまざまな活動を通して新しいステージを目指していきます。
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