COMPASS武蔵新城 発語を得て、皆の輪の中に(2)

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS武蔵新城のお友達が利用を始めてから2年半が過ぎた頃、状況に変化が見られるようになりました。

来所するたびにお友達は絵カードや50音を模倣を頑張っていましたが、なかなかうまく発声できませんでした。
ですが、昨年の秋頃から積み重ねた努力の成果が見られ始めます。
50音の本や、数字の本を見ながら、自分で一つひとつ指をさしながら、単音を発声できるようになってきたお友達です。

模倣できるようになるということは、お手本になる人の行動を理解しているということです。
言葉と行動のマッチングが進み「こっちに来て」「椅子に座ろう」指示したところを「なぞりましょう」などという指示も、ずいぶん伝わりやすくなりました。
練習している言葉だけでなく、周囲のお友達の行動の真似をし始め、笑顔で触れ合う姿が見られ始めました。

巧緻性を育む活動も楽しく練習しています。
人差し指と親指、中指の3本の指で洗濯ばさみをつまむ活動も上手に開いたり閉じたりできるようになりました。
先生と一緒に折り紙の犬を作り、絵本の読み聞かせの後に動かして遊ぶ様子はとても楽しそうです。

しばらくすると、お友達は単音だけの発声から「もも」「くり」の2文字の言葉のマッチングは、はっきり言えるようになってきました。
さらに発語は成長し、今ではイラストを見て名詞の発語ができる数が増えてきています。
50音表の単音の発声も明瞭になり、数の認知も本を見ながら1~10まで指を折りながら「わかること」「言えること」が嬉しいようで、ニコニコしながら数える様子を見せています。

お友達と関わり始めてからもうすぐ4年目になろうとしています。
保護者様も発声や発語意思の疎通、日常の会話のやりとりができ始めたことや、名前を呼んで話をすると反応を示すようになってきたこと、「行ってきます!」とハイタッチができるようになったこと、学校や事業所に通うことが「楽しい!」と表現してくれること、着座姿勢を維持しながら文字や数字を書くことや、先生の話を聞きとることが少しずつできるようになってきたことを喜んで下さっています。

COMPASSに通う曜日は、朝早くから自分でリュックを背負い、玄関で待っているお友達。
ずっと練習してきた身支度や荷物の整理整頓についても、両手をうまく使いながらファスナーを一生懸命閉めたり、靴を自分で履く練習では、手間取りながらも諦めずに頑張る様子にお迎えに来られたお父様、お母様も目を細めておられるのだそうです。

今COMPASSでは、活動を一生懸命頑張る姿を見せ、お友達の輪の中でニコニコと楽しそうに過ごすお友達の姿を見るたびに先生も成長を感じ、嬉しい気持ちでいっぱいになるのだとか。
これからはもっと大きな成長に向け、生活動作でも今より少し複雑なボタンの付いた衣服の着脱やスプーン等の正しい持ち方を身に付けられるように導き、周囲のお友達と一緒に簡単なルールのある遊びに参加できるように促していきます。
加えていよいよ発語から言葉でのコミュニケーションへと舵を切り、自分の名前を言えたり、気持ちを伝えたりできるよう、更なる言葉の習得を目指していきます。

COMPASS発達支援センター武蔵新城
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