金曜日のCOMPASSです。
COMPASS丸亀NEXTにお友達が通い始めたのは一昨年の10月でした。
その頃のお友達はいつもイライラしているようでした。
言葉が思うように出ないため、言いたいことが上手く伝えられません。
そのせいかお友達には癇癪が多く、衝動的な行動に走りがちでした。
チャンク座の維持も難しく、自分の思うままに自由に振る舞い、人の話を受け入れません。
トイレでも小便はできるものの、大便は紙パンツを使っていました。
そんなお友達への保護者様の希望は「語彙力をつけて正しく発音し、会話に繋げてほしい。落ち着いて行動できるようになり、危険認識を身につけてほしい。排泄面での成長を促したい。」という成長への願いでした。
これを受け、COMPASSではまずCOMPASSに慣れ、楽しく通ってこれることを目指しました。
COMPASSで出会うお友達に興味を持ち、関わりを楽しめるようになり、運動療育を楽しみながら、体幹を整えていくことが最初の目標です。
着座姿勢で学びながら語彙を増やし、言葉の意味を理解しながらコミュニケーションスキルを身につけていくことを目指し、先生の指示を聞きいれ、落ち着いて行動できるようになるように促していくことが支援計画の柱となりました。
COMPASSの中でも運動遊びに定評のある丸亀NEXT。
運動を療育の活動に取り入れることは、とても有効です。
ゲーム性のある楽しい活動で発散できるため、運動後には落ち着いて行動できるようになり、自然にお友達同士が交流できるようになり、また先生の指示を聞くことができるようにとたくさんのメリットがあります。
最初は癇癪が頻繁でした。
思い通りにならないと大きな声で叫んだり、物を投げたりと激しい感情を露わにしていました。
例えば運動を始める準備のとき、終わってからの片付けはお友達皆で行います。
お友達も準備や片付けを積極的に手伝おうとしてくれるのですが、先生も手伝おうとして遊具を触ると、それが自分の思い描いたイメージと違うため途端に怒りが爆発し、ひどい癇癪に繋がることがあったそうです。
そこで自主性を削がないように、片付けはあくまでも先生からお友達へお願いする形をとって見守っていきました。
さて、お友達と行う運動メニューは準備体操、とび石、壁タッチ、ケンケンパ、マット運動、バランスボール、まねっこゲーム(手遊び、かえる跳び等模倣動作)、クマ歩きなどです。
来所してルーティンを済ませると、まず運動に誘うのですが、COMPASSに置いてある色とりどりのオモチャなどに目がいき、先に遊びたい様子を見せることもあり、遊びたい気持ちでいっぱいになると、なかなか指示に従えないお友達です。
そして運動も自分が納得しないままスタートすると癇癪に繋がりやすいため、前もって「誰と運動するのか」「今日の運動メニュー」を伝え、その後の「お勉強は何をするのか」など、見通しを立てやすいように伝えていきました。
癇癪を見せる度に先生は「投げません。」などと諭し、何度も「言葉で言おうね。」と、思いを言葉で伝えられるように促します。
「はい」と返事はできますが、その際にも目を合わせて会話することがなく、本当に伝わっているかわかりづらかったそうです。
思い通りに伝わらないもどかしい気持ちを汲み取りながらも、先生はわかりやすい言葉でお友達が守るべきことを約束するように心がけました。
そして守れたらお友達の好きな遊びをする時間を取ることなども伝え、その後の楽しみを持てるように促していきました。
思い通りにいかないと癇癪を表すことで済んできたこれまでの生活。
それを周りに合わせ、時間通りに動くといった制約のある過ごし方に変えることは、とても難しかったと思います。
それでも何度も何度も繰り返し伝えていくうちに、次第に怒りの代わりに言葉での意思表現をしようとする姿勢を見せるようになっていったお友達。
それは利用開始から一年経った頃から見られるようになりました。
(後編へ続きます)
COMPASS発達支援センター丸亀NEXT
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