COMPASS中津Sweet 集中の種は・・・(2)

利用開始から3か月経ち、5月に入った頃には、お友達の様子に少しずつ変化が見られ始めます。
それまでは学習活動の時間になっても着座しようとせず、出された課題への意欲が見られませんでした。

「学習はやらなくちゃ、でも取り組めない」ということは、お友達自身が痛いほどわかっています。
それがわかっているからこそ、イライラがお友達の癇癪となってしまいます。
しかし「勉強は苦手」というバイアスがかかっているために、どの教科も、どのプリントも手をつけられませんでした。

お友達の集中の種はどこにあるのだろう?
どんな栄養が必要なのだろう?
そして、先生はお友達が少しでも前向きになれるように、その日やることをお友達と先生で一緒に計画することにしました。

それは自分で決めた計画です。
お友達はなんとか頑張ろうと意欲をのぞかせます。
そして先生もお友達がまずできることから始められるよう、取り組みやすい課題から提示するように心がけ、1問でも、1枚でも進められたとき、先生はお友達をしっかり褒め、頑張りを認め続けました。

「今日は頑張った!」と先生が認めたときは、帰りの会で折り紙のメダルをお友達に渡すなどして、達成感を高めていきました。
すると、次第に学習の場面では文句を言わず取り組めるようになり、その日の課題の予定を時間内に終わらせることが出来るようになっていきました。

繰り返し、繰り返し来所のたびに1つ課題を完了させることに挑戦し、考えることを促し、とにかく1つでも、できれば最後まで完成させられるように、先生は励まし続けました。
変化は家庭でも現れ始めています。

保護者様によれば癇癪を起こす回数が減り、課題に取り組むことが出来るようになってきたのだそうです。
「勉強をするようになった」ということも大きな変化だったそうですが、何より人の話を聞けるようになったことが嬉しいと保護者様はおっしゃっています。
また、COMPASSでその日にやると決めた課題を終わらせられた日には、家に着くと一番に笑顔でお母さんに報告してくれるのだと、喜ばれていたそうです。

この夏を迎えた頃には苦手な課題にも少しずつ取り組めるようになり、落ち着きが見られ始め、どの活動にも意欲が見られるようになってきました。
おりしも時期は夏休みです。
これまで以上に時間をかけて基礎学習を行ない、集中を継続できるように促していきます。

苦手科目も克服できるように取り組み、学力のレベルアップを目指していきます。
そして、集団活動でも皆と仲良く活動ができるように導き、お友達自身も知らない新しい自分と出会える2学期を楽しみに活動していきます。

COMPASS発達支援センター中津Sweet
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