COMPASS熊本 声に力強さを(1)

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本に昨年の初夏から通い始めたのは、当時年長さんだったお友達。
可愛らしい笑顔のお友達、おしゃべりが大好きで、いろいろなことを賑やかに話します。
ですが、その言葉はお友達にしかわからない独特なもので、コミュニケーションとしては成り立ちづらいようです。
誰かと話してるのかな?と様子を伺うと、独り言だったりします。

保護者様はお友達の語彙数を増やし、他者とのコミュニケーションはもちろん、自分発信で想いを伝えられるようになって欲しいと言う希望を話しておられました。
また指先や手の動き、体の使い方にぎこちなさが残るため、自分でできることが増え身辺自立ができるよう、人との関わりも上手になって社会性の向上も願っておられました。

COMPASSの個別支援計画は、コミュニケーションや関わりを楽しめるようになることを目指します。
伝える際や状況に応じた言葉を選べるよう、その場に相応しいコミュニケーションができるようになるために、お友達が今以上に人への関心を持って関われるよう、周りの状況を理解して、自分で選択した行動ができるようになるように導き、また並行して自分でできることを増やしていきたいと考えました。

元々おしゃべりがしたいお友達ですが、自分発信の声はか細く小さな声でした。
また、言葉にも独特の不明瞭さがあり、聞き取りづらいこともありました。
楽しく活動を進めるために、歌を多用するのですが、お友達は歌を歌うことも苦手です。
一方先生が言うこと、指示はちゃんと理解できています。
でもその指示に対しての応答や、わからなくても自ら発信して質問することは難しいようです。
どんな活動にも気分がノリノリのときは意欲を見せていますが、何かでつまづきがあると・・・なかなか気持ちを切り替えられません。

人との関わりにあまり関心もなく、人前で発信することは苦手意識もあるお友達。
まずは先生との信頼関係の構築を図りながら、少しずつ少人数でのお友達との関わる機会を設けていきました。
やがて少しずつ人がいる環境に慣れてきたところで、並んで学習したり、会話が生まれるような場面を作りました。
お友達同士で関わるときは、安心して活動に参加できるように、先生はいつも見守り、常に優しく声掛けで促し続けていきました。
どんな活動も最後には「楽しかった!」「できた!」と感じて終われるように心がけたと言います。

少しずつお友達同士の関わりから、話しかけ方や関わり方を習得していくお友達。
言葉の学習には、「絵カード」で語彙を増やしながら言葉の明瞭化を図り、「SSTカード」を活用して、気持ちや状況を表す言葉も習得します。
「こんなとき、こう言えばいいんだ」と、気持ちを伝える言葉をお友達の中に育てていけるように促していきました。

とはいえやはり伝えるときに自信がないからなのか、かなりの期間、小さな声のままだったと言います。
そこで、活動の場所を個室で行うなど工夫して、まずは先生と耳元でコソコソ話をしたり、楽しい擬音の模倣をしたりすることから取り組み始めたのだそうです。
言葉の明瞭化でちゃんと言葉が伝わるという自信を持てるように、苦手なことを、苦手でなくなるように、そして本当におしゃべりが楽しいと思えるように…
そんな活動の繰り返しの中で、お友達の言葉に力強さが見られるようになってきたのは、9ヶ月ほどが過ぎた頃からでした。
(後編へ続きます)

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