COMPASS熊本西 周りに目を向けて(1)

水曜日のCOMPASSです
COMPASS熊本西に昨年の春、小学校1年生に就学したばかりのお友達が通い始めました。

お友達は大きな音が苦手です。
しっかりと目を見て向き合うことも苦手です。
意思を伝えようとするときにはクレーンや指差しが主な表現方法で、たまに発語がありますが、その発声は不明瞭で聞き取りづらいものだったのだそうです。
不充分なコミュニケーションの手段だけで気持ちが伝わらないとき、お友達は癇癪を起こしてしまいます。
日常の生活動作も不完全な部分があり、自分から排泄を伝えることもできません。
着座ができず、集中できずに離席も多かったといいます。

お友達の将来を想い、保護者様は「言葉やジェスチャーなど、さまざまな手段で自分の気持ちを伝える力を身につけてほしい。」と願い、また「身の回りのできることを増やしてほしい。」と希望しておられました。
COMPASSで立案した個別支援計画は、小学校生活やCOMPASSに週2回通うことに慣れることから取り組み始めました。
短期目標としては、ジェスチャーや動作模倣といったコミュニケーションを通して先生や周りのお友達との関わりを楽しむことを目指します。
生活動作の訓練から、こちらからの働きかけで定期的にトイレでの排泄を習慣化することも目指しました。

これらの段階を経て、次に長期目標としてさまざまな活動に積極的に参加できることを目指していきます。
コミュニケーションについてもお友達の習得した様々な手段を用いて周りの人との交流ができるように関わりの広がりへと導きます。
さらには促しでトイレに行くことから、自発的な意思表示を経てトイレでの排泄ができるようになることを目指していきます。

お友達との課題は、今お友達ができるジェスチャーや指差しなどを通して、コミュニケーションを楽しみ伝わる喜びを感じることから始めました。
さらに動作模倣を向上させ、絵カード・口腔トレーニングなどを通して言葉を学び、伝えることのトレーニングを継続し、手指の力をつけるための手指の巧緻性作業や色マッチング等で多方面の認知を上げることを促す課題にも取り組みました。

学習の始まりは着座姿勢から。
座り慣れないお友達が一定時間座っていられるように、何度も何度でも繰り返し教えていきました。
しかし座り心地が悪いのか、辛いのか、何か他のことが気になるのか、度々離席をするお友達です。
その都度、先生はお友達のところに行き、「戻って座ろう!」と何度も何度も促しました。

お友達はルーティンへの強いこだわりがありました。
例えば、送迎担当の先生が変わるとお友達は混乱してしまうため、送迎担当の先生は必ずリストバンドを付けるように工夫し、お友達が混乱しないようリストバンドで送迎の人だとわかるように配慮しました。
お友達と向き合うとき、先生はお友達の目を見て話そうとしても、なかなか目が合わなかったそうです。
それでも視線を誘導し、しっかり目を見るように促し続けていきました。

日々の変化はほとんどわからなくても、気がつけば季節は移り変わっていきます。
少しずつ、一つずつ、ゆっくりとお友達もそんなふうに変化し、やがて1年が経過した頃には、飛躍的な変化とは言えませんが、確かに学んできたことがお友達の中に定着していきました。
(後編へ続きます)

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