COMPASS武蔵新城 助言を受け入れて(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS武蔵新城のお友達は今年の秋で通い始めてからもうすぐ4年を迎えようとしています。
通い始めたときは、まだ5歳の年少さんで、自発的な発語はなく、時折奇声を発し、苛立ったときには癇癪を起こします。
食事も落ち着いて味わって食べるというより、早食いの傾向にあり、一度に口の中にたくさん詰め込んでしまいます。

保護者様は、言葉について、発語が出て挨拶ができるようになって欲しいと希望しておられました。
言葉を伝えようとしても伝わらない苛立ちで癇癪を起こしたり、言いたいことが伝わらないと怒って大きな声で奇声を発することもおさまって欲しいと望まれ、ジェスチャーでもいいので気持ちを伝えられる方法を身に付けて欲しいと願っておられました。

個別支援計画として最初に取り組んだのは、挨拶からでした。
来所のたびに発声訓練と機能訓練を行い、言葉を教え、発声することに慣れることを目指します。
言葉で気持ちを伝えられるようになり、マナーを守って気持ちよく過ごせる環境になれば、苛立ちも癇癪も起こす必要がなくなります。
そこでできるだけお友達同士で触れ合う機会を作り、楽しいと感じることで協調動作の活動に入りやすくなると思われるからです。

当時、まだ幼いお友達と取り組んだ言葉の勉強の第一歩は発声でした。
母音から始め、一音一音、それも恐る恐る発するお友達の言葉を「絵本」や「絵カード」などのアイテムを使って一緒に確かめながら進めました。
まずは先生を意識して、楽しくまねっこが出来るよう、手遊び、顔真似などに誘いました。
教材を使って「パクパク」「もぐもぐ」「ごっくん」「ありがとう」といった日常の会話も、お友達が楽しく夢中になれるように、人形を使って練習を行ったといいます。
上手に物真似できたり、発声できると、先生は本当に嬉しそうに褒めてくれます。
嬉しくて、音を出すことが楽しくなっていくお友達です。

やがて、お友達の言葉は母音から、1音へ、1音から絵に描かれた名詞へ、場にあった単語へと進化していきました。
言葉、単語、文章へ…、褒められることで「できた!」を実感し、繰り返しの経験の中で地震につながり、それは勇気になり、少しずつ言葉によるコミュニケーションへと近づいていくお友達です。
発声が一通りできるようになってきた頃からは、お友達が言いにくい言葉がわかってくると、うまく言えないとき、お友達は表情も険しくなり、苛立つ姿を見せることも出てきました。
上り坂の険しさとでもいうのでしょうか?
だとすれば、それは成長しようとするときに必ず立ちはだかる壁の一つです。
失敗する、失敗を恐れて大胆に慣れない、うまくできないと少なからずお友達は傷つき、意欲の低減へとつながっていきます。

COMPASSでは、お友達に育ってきた自己肯定感を守ってあげたいと、保護者様にもご協力を仰ぎ、対応していきました。
声をかけ、励まし、できていないことに注目せず、できていることを褒めて自信に繋げていくことを繰り返し、発語できるるようになった言葉でできるだけお友達自身の言いたいことを聞く時間をとりました。
会話ができるようになってからは、お友達同士のコミュニケーションもできるだけ機会を作っていきました。
集団活動で運動やゲームでも順番を守る、譲り合い、我慢することを意識しながら気持ちのコントロールが出来るようにルールのある活動の取り組みを行いました。
小集団の活動で分かったことは、お友達は勝ち負けにこだわる傾向があることでした。

学習にはCOMPASSのプリントを使いましたが、誰よりもプリントをたくさん欲しがり、周囲の人に知っていることを話したがり、求められていなくても誰かの世話をやきたがり、相手の表情を見逃し、感情を脇に置いて自分の思いを押し付けるような場面も見られたと言います。
自己顕示への思いが強いことも話せるようになったからこそで、出来ていることは承認し、自信に繋げ、同時に周囲の人との調和、相手の表情をよく見ること、感情を理解し、誰にも気持ちがあると理解してもらえるように難しい局面を迎えます。
共同制作や話し合いの練習、小集団の活動を通じて少しづつ身に付くように支援していきました。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター武蔵新城
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