COMPASS神崎リーフ コミュニケーションからつながること(1)

水曜日のCOMPASSです。
系列事業所に昨年の12月に通い始め、この2月に神崎リーフに移ってきたお友達は4歳、現在年中さんです。
当初のお友達は発語がなく、先生が話すことも理解しているのかはわからない状態でした。
保護者様は「トイレトレーニングで排泄が出来るようになって欲しい。そして、言葉が出るようになって欲しい。」と切実に願っておられました。

COMPASSの個別支援計画では、まずリーフに通うことに慣れてから、徐々に口腔訓練や口舌の体操などの訓練へと移行していく予定です。
トイレでの排泄を目指した最初のステップは、まずトイレに行き、便座に座ることができるよう促して行くことからでした。
言葉から会話への活動は、手始めに息を強く吹くことの練習からで、シャボン玉や風車などで「吹く」口腔訓練を行い、あいうべ体操、舌体操も組み込み口が上手く使えるように促し続けます。

一旦癇癪が起きるとなかなか切り替えられないお友達でしたが、これもまた言葉の習得によって癇癪が収まって行くことが期待できます。
少しずつ「できること」が増えてきて、排泄も自立できるようになり、意味のある言葉が発信され、癇癪を起す頻度も少なくなるように導いて行きます。
こうしてお友達とのCOMPASSがスタートしました。

最初の頃は、特に意思疎通の壁が立ちはだかっていましたが、先生はとにかくお友達と一緒に遊び、一緒に楽しもう、コミュニケーションを図ろうと努力しました。
「次はこれをやろう!」と伝えるときも、身振り手振りを駆使し、必死で伝えます。
見事それが何かわかったときでも、それがお友達のやりたくないことだったときは癇癪が起き、泣きじゃくってしまうこともありました。
日によってスムーズだったり、拒否されたりと、試行錯誤を繰り返しながらコミュニケーションを図り、ふれあいを重ね、意思の疎通を図って行きました。

やがて、先生たちも言いたいことがお友達の様子でわかるようになり、分かってもらえているという安心感から先生を信頼するようになり、笑顔が増え、自然に先生の膝に座ろうとするなど、ふれあいの時間も増えて行きました。
わかってもらえているという安心感からか、少しずつ癇癪を起すことも減ってきたお友達。
とはいえ、嫌な活動のときは癇癪も見せますが、ここでも先生がお友達と向き合い、関わることで、切り替えがずいぶん早くなってきました。

こうして行われてきたさまざまな活動の中で、先生が一番苦戦したことは学習活動だったのだそうです。
クレヨンを持たせても、お友達は何かを描くわけでもなく、意味もなく同じ場所を2,3回前後させるだけでやめてしまいます。
そこからどうしたら「次へ」つながって行くのかとても悩んだのだそうです。

それでも先生は繋いだお友達の手の温かさ、膝に座ろうとスキンシップを求めるようになったお友達の背中の温もりは、確かなコミュニケーションへつながると信じて諦めず、関わり続けて行きました。
やがてリーフの利用開始から3ヶ月ほど経過した5月を迎えることになると、たくさんの成長のカケラを目にするようになって行きます。
(後編へ続きます)

COMPASS神埼リーフ
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