COMPASS松山 座れるようになってから(2)

木曜日のCOMPASSです。
お友達は発語がほとんどなく、語彙も少なく、気持ちを伝え合うことができませんでした。
COMPASSはどのお友達にも、まずは着座姿勢から教えます。
ところが指示が通らず、椅子に腰掛けること自体やろうとしなかったお友達でしたが、何回も挑戦して一旦は着座姿勢を取れるようになりました。
しかし、お友達は着座と離席がまるでセットであるようにすぐに席を立つので、その度に先生は連れ戻さなくてはなりませんでした。

利用開始からずっと、着座姿勢の維持によって集中して課題に取り組むことができるように導くことが、先生にとって一番大きな課題でした。
そこで、着座を維持するためにお友達が大好きな乗り物に活躍してもらいます。
お友達が好きなミニカーや乗り物の絵本を見せると、瞳をキラキラさせながら近づいてきて、椅子に座っておもちゃに触れたり、絵本を一緒に見たりすることは嫌じゃないようで、これをきっかけに着座姿勢を維持できるよう人働きかけました。
あれこれと教材やおもちゃを試し、お友達が次第に座ることを嫌がらなくなり、やがて4ヶ月目になった頃には目の前のプリントや活動を意識できるようになってきたお友達です。

着座して取り組むことができるようになると、様子がガラッと変わりました。
保護者様が気にしておられた「人との関わりが持てない」というお悩みも、色々なお友達と同じ場にいることが出来るようになってきていると、も評価していただいています。
しかし、実はまだ人と関わりを持てるようになったというより、人と同じ場にいることが気にならなくなったという状態のようです。
着座して取り組むにあたり、活動に集中出来る頻度や、時間も共に増えてきました。
今ではCOMPASSのプリントなどの当初は興味を持てなかった活動にも取り組むめるようになってきているそうです。

ようやく50音や絵カードを読んだり、模倣をしたりと、COMPASSの言葉の学習ができるようになってきました。
これまでは言葉が少なく、うまく表現できずに癇癪につながっていたのですが、言葉を復唱したり、歌のフレーズを覚えて口に出すことができるようになってきて、ずいぶん様子が変わってきました。
集団活動で工作をする際に、限られた数のハサミやノリなどを他のお友達に「とって」とお願いするなど、関わるための言葉も出始めているのだそうです。

人との距離や、人と関わる楽しさをお友達は少しずつ理解し始めたようです。
夏に開催された園の運動会にはほとんど参加出来なかったそうですが、年末のクリスマス会では、ほぼセンターの位置にいて、鈴の合奏を見事に演奏できていたのだそうです。
それは、これまでだったらきっと泣き出したり、逃げ出したりしたはずの場面だったので、皆と一緒にいることで、勇気を出せたのかもしれません。

これまでと同様、これからも座って考える、話を聞く、伝えたいことを覚えた言葉で話す、という基本的な言葉の学びと、基本的な活動を継続していきます。
着座練習やルールとマナーを習得しながら、同時に語彙を増やし、言葉でのやり取りを促していきます。
次の目標を小集団でのゲームなどに参加出来ることに定め、周りのお友達や先生たちとの関わりをもっと楽しく、もっと深いものにできるよう導いていきます。

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