月曜日のCOMPASSです。
COMPASS須崎に就学したタイミングで通い始めたお友達。
自発的な発語がなく、コミュニケーションが取れないために、意思の疎通が難しかったと言います。
手袋や輪ゴム・ミニタオルなど特定なものへのこだわりも強く、手放せませんでした。
身辺自立も未完成で、食事ではスプーンの扱い方に課題があり、排泄も自立できていませんでした。
気持ちの切り替えも難しく、先生の声かけにもその時の気分によっては全身で抵抗し、ドアを激しく開閉したり椅子や机を倒してしまうこともありました。余暇の時間には、お友達は主に一人で過ごす姿が見られ、周りのお友達には関心はないようでした。
保護者様はお友達がトイレに行きたいと教えてくれるようになり、トイレで排泄ができるようになってほしいと話しておられました。
また言葉を学び、何をしてほしいのか、何をしたいのか伝わるようになってほしい。
今は身辺自立ができていないお友達が、年齢に見合った動作ができるようになり、大人になったときに1人でできることを増やしてほしいと希望しておられました。
また、他者との関わりがもてるようになってほしいとも願っておられました。
個別支援計画では、COMPASSでの色々な経験を経て自己表現や他者との関わりに興味が持てるようになることを目指します。
身の回りのことに興味を持ち、日常動作でできることを増やし、例えばトイレの意思表示ができるようになり、ご家庭でも排泄の成功が増えるように導きます。
言葉を学びながらコミュニケーションを楽しむことができるようになり、ふれあい遊びなどに楽しく取り組み、発語を促していきます。
手先のトレーニングで握力・手先の動きを向上させ、意欲的に課題に取り組めるように導いていきます。
まず絵カードなどを利用して、りんごを「いんお」みかんを「いあん」などの不明瞭さを母音の多い果物カードでの発語練習で、正しい発音となるようくり返し発語練習に取り組んでいきました。
何に興味があるのか分かりづらいお友達ですが、興味のありそうな動作や身体の動き、自発的な声をコミュニケーションに取り入れながら、先生とのやりとりを増やしていきました。
また、お友達が好きな絵本の読み聞かせを通してコミュニケーションやスキンシップを取りながら発語へとつながるよう取り組んでいきました。
繰り返し行った文字の学習で、お友達は自分の名前の文字を正しく並べられるようになっていきました。
ですが、しばらくするとわざと順不同に並べて面白がる様子が見られるようになっていきました。
しかし、その行動を先生が意思の発現であり、成長へのヒントだと受け止め、あえて面白がって関わることでお友達がよく笑い、楽しみながら学習できるように促していきました。
集団活動に誘ってもわずかな時間しか関わることができなかったお友達。
そこで同じ場で過ごす楽しさや皆で同じことをする面白さを共有できるように、先生はお友達の近くで楽しく会話したり遊んだり、笑い合ったりする様子を見せるように心がけ、人と関わることは楽しそうだ・・と感じて関わりたいという気持ちが芽ばえるように試みました。
それでも活動でわかってきたお友達が好む遊びをCOMPASSのお友達とも共有し、先生が仲介しながら少しずつ一緒に遊べるように促していきました。
活動中にもお友達は常時手に持っているミニタオルを手放そうとしませんでした。
先生は集中して療育に取り組めるようにと、タオルを机や棚などに置くよう促すのですが、お友達は強い抵抗感を示し、離席や活動に取り組まないという態度で表していました。
そこであえて手放すように促すのではなく、お友達が自分の意思で手放せることを期待して活動を続けていきました。
食事への意欲はあるのですが、お友達はスプーンを上手に使えませんでした。
スプーンにダブルクリップをつけてスプーンの練習を繰り返し繰り返しおこない、また筆記具の鉛筆の動作の練習も並行して行われました。
やがてスプーンを正しく持てるようになり、食事のたびにしっかりと食べることができるようになりました。
スプーンの成功を機に、最近ではお箸の練習にも取り組めるようにもなってきています。
また、お友達の様子をよく見守りながら排尿や排便のチャンスをうかがい、トイレで排泄する成功体験を積み重ねられるように取り組みました。
対話と訓練、さまざまな活動を促し続け、お友達に成長の兆しが現れたのは今年の2月になってからでした。
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