COMPASS 大野城 好きなものを味方にして(1)

月曜日のCOMPASSです。
COMPASS大野城に2年前の6月から通い始めたのは、この春小学校2年生になったお友達です。お友達には言葉の遅れがあり、自発的な発語も見られませんでした。
溢れそうな思いを言葉にできず、爆発したように大きな声を出すこともありました。
また、急な予定の変更が苦手で、上手に対応できませんでした。

保護者様は、お友達が言葉でコミュニケーションがとれるようになってほしいと望んでおられました。 
そして、当時年長さんだったお友達に、就学に向けてひらがなや数字に興味を持ってほしいと願っておられました。
保護者様の願いを受けて作成した個別支援計画は、まず最初はひらがなや数字、形や色などに興味を示し、言葉を発語できるようになることを目指しながら、語彙を増やし、言葉を発する機会を増やし、お友達が会話できるようになることを目標としました。
やがてお友達がひらがなや数字などにお友達が幅広く興味を持てるようになり、コミュニケーションを楽しめるようになることを目指していきます。

お友達の好きな想いを活用できないかと考えていきました。
実はお友達は動物が好き、そして動物の絵を描くことが大好きです。
学習活動の後は、大好きな絵を描いて過ごすお友達、紙がある限り描き続けます。
そこで、選択した教材は動物をメインにした絵本・絵カード・コンパスのプリントそして絵を描くことでした。

通い始めた頃は年長さんだったお友達ですが、最初のハードルは着座することでした。
ところが座ろうと誘ってみても、なかなか着座してくれません。
そこで好きな動物の絵本を用意することで、着座の習慣につながるように促していきました。
動物が大好きなことを活かし、発語練習の絵カードでも動物カードを活用することにしました。

大人がやっている「作業」は子どもたちにとってかっこいい動作に映るものです。
かっこいい動作をお友達もできるよう、幅広い楽しみや経験も知ってほしいと考え、絵の好きなお友達の1枚1枚の思い出を綴れるように、お友達用のお絵かきファイルを用意しました。
するとお友達はファイルに綴られた紙に丁寧にお絵かきをするようになり、ページが無くなると「これで終わり」を理解して、次の楽しいことを見つけて行動するようになりました。
今も継続しているお絵描きファイルですが、今では自分で紙にパンチで穴を開け、ファイル作りもしています。

絵カードでは、動物の絵カードを先生が見せながら名前を読み上げることから始め、その後同じカードで動物の色を伝え、鳴き声を真似して聞かせたり、そんなやり取りを繰り返しながら言葉の習得を目指しました。
カードの絵を引き金にして部位の「牙」や「(動物の)おとうさん」などと、自発的な発語が出てくるようになっていったといいます。
文字を書く練習でも動物に関した教材を準備したことで、お友達はとても意欲を示し、動物の名前のなぞり書きに挑戦していきました。

挑戦はしたものの、お友達の筆先から生まれるのは文字とは呼べないものでした。
お友達自身は文字を見て模倣しているのだと思いますが、なかなか文字らしい形にはなりませんでした。
継続して文字を書く練習を続けるうちに、昨年の夏ぐらいから”意味のある線(十文字)”が現れ始めました。
その2か月後の9月には、五十音を視写できるようになり、10月頃からは何も見ずに覚えた文字を自発的に書くようになっていきました。
やがて望んでいた会話につながる変化が見られるようになったのは、利用開始から5ヶ月後ほど経過した11月になった頃だったそうです。

COMPASS発達支援センター大野城
所在地:〒816-0982
    福岡県大野城市畑ヶ坂1-10-22
連絡先:092-586-7328

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)
Copyright(c)2018@compass328 T.0. All Rights Reserved.

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧