COMPASS諫早 癇癪から笑顔へ向かう道(1)

水曜日のCOMPASSです。
昨年終わり頃からCOMPASS諫早に通い始めたのは、この春小学生になった男の子。
当時年長さんのお友達は、何でも自分の好きなようにやりたいという思いが強いお友達でした。

食事中をはじめあらゆる場面で落ち着きがなく、順番を守ることや少しの時間待つことが苦手です。
初めて経験することや初めて見たり触れたりするものへの苦手意識もあり、食べ物でも口ざわりが気になるものは苦手で、偏食も多かったそうです。
自宅では保護者様を「つねる」「叩く」ような行動をしてしまうこともあったのだとか。

保護者様は、気に入らないことが全て癇癪になってしまうお友達を大層心配され、気持ちを切り替えられようになってほしいと願われ、翌春に小学生になるお友達、集団活動に楽しく参加できるようになり、ルールやマナーを学んでほしいと希望しておられました。
この思いを受けて立案されたCOMPASSの個別支援計画は、お友達が周りのお友達と穏やかに過ごせるようになり、集団活動を通してルールやマナーを学ぶことを目標にしました。
そして、4ヶ月後に就学してからは、新しい環境に慣れ、楽しい学校生活が送れるようになることを目指します。

目標を目指し、お友達のために選択した課題はごくシンプルな教材でした。
それでも取り組むときには守るべきルールがあり、スタートからいきなりいくつもの過程を無視してゴールするようなことはできないものです。
そのひとつが丁寧に書くことで自制心の成長を期待できる「あいうえおなぞり書き」、数字の認知とルール通りに進めて一つの形を作る「点つなぎ」そして「絵本(図鑑)」「計算ブロック」などでした。

系列のCOMPASSで学び、来所してから着席までのルーティンは理解しているお友達でした。
挨拶を大事にするCOMPASSは、学習活動の始まりでも「よろしくお願いします。」という挨拶から始まり、最後は「ありがとうございました。」という挨拶で終わります。
集団活動への促しが始まりますが、お友達は「ありがとう」「貸してください」などのコミュニケーションに必要な挨拶もできませんでした。
そこで先生はその都度挨拶を教え、同じように挨拶を促していきました。

集団活動やレクレーションゲームに参加では勝敗に強くこだわり、負けると途端に泣いて不機嫌になり癇癪を起こしてしまいます。
そんなときは個室に場所を移し、クールダウンできるように配慮していきました。
やがて落ち着いた頃を見計らって、ゲームでは勝つ人も負けることもあると公平性を話したり、次に頑張ろうなどと声をかけて気持ちが収まるよう促してました。
またお友達は学習活動の終わりの荷物の整理でも手際よく片付けられませんでした。
そこで1つひとつ、お友達の手順を確認しながら、ゆっくりと話しかけ具体的な指示を出し、意識できるように促していきました。

お友達にしてみればこれまで思い通りだったのに、COMPASSではルールを守れと言われ、行動が制限されたような気がして不満でいっぱいだったに違いありません。
お友達が理解�できるまで、ルールを守り、正しい行動をすることが当たり前の日常になるまで、何度も繰り返し、繰り返し、経験する機会を促し続けていきました。
やがて半年が過ぎ、小学生になった5月ごろからは変化の兆しが見られるようになっていきました。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター諫早
所在地:〒854-0041
    長崎県諌早市船越町891ー2
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