COMPASS丸亀 ひとりでできるように(1)

土曜日のCOMPASSです。
COMPASS丸亀に2016年の9月から通っている現在10歳の男の子。
当時は発語がなく、促しても着座もできませんでした。
そしてほとんどの日常生活動作でもお手伝いする必要がありました。

保護者様はお友達の日常生活動作の自立を願われ、語彙の理解を増やし、言葉での指示を理解できるようになってほしいと希望しておられました。
そこで個別支援計画ではまずCOMPASSが安心して活動できる場所となり、お友達がひとりでできることを増やしていけることを目指すところから始まり、やがてそれが集団活動の場に対応できるよう力を伸ばし、さまざまな生活の場面で必要な知識を身につけることを目標として定めました。

発語もなかったお友達ですので、まずは絵カードを活用して言葉に触れ、模倣ができるように促し、動作では簡単な指示を実行できるようにポットン落としなどに取り組みます。
手遊び、感覚遊びなどで楽しくそしてできたを実感できるように導いていくことにしました。

ほとんどの生活動作に解除が必要だったお友達。
そこで日常生活動作の向上を目指して、来所時には制服から私服に着替える課題に取り組みます。
まずは自分ひとりで衣服を脱ぐ練習を頑張るお友達。

トイレに行って排泄することも難しかったので、オムツを使用しながら排泄のタイミングを来所時・療育終了時・帰宅前のように決めました。
トイレに誘って座ることを目標として、先生はお友達に「トイレ行くよ」と言ってからトイレセットを示すという行動をルーティン化して決まり事として実践します。

容易いことではありませんが、まずはお友達の気持ちを察しながらお友達の行動を言語化し、説明をしながら行動と言葉の一致を促すように試みました。
言葉がストレートに伝わらないので、お互いに迷いながら答えを探すような取り組みでした。
そもそも着座すること自体が難しかったお友達です。

そこで座って行う活動をいかに面白いと感じてもらえるのかに注力し、音の鳴る療育道具や手遊び、新聞紙を使った感覚遊びを多く取り入れ、座って集中できる時間を伸ばす試みを続けていきました。
中でも好意的な反応を示したも絵カードの「ぶどう」や、音が鳴る道具のリストをどんどん増やし、最初は30秒程度から少しずつ着座時間を伸ばしていったそうです。

当初からしばらくは余暇時間も先生と一対一の対応で過ごすことがほとんどでだったお友達ですが、集団で場を共有する時間が増えていくにつれ、他児が使っている休み時間の遊び道具にも興味を示すようになり、一緒にやりたいと意思表示を表すようになっていき、次第に余暇活動の幅も広がっていきました。
とはいえ、お友達のペースは実にスローステップでした。

気まぐれにも見える昨日見えた成果と今日の全くダメだった成果という繰り返しで、まさに一進一退の繰り返しです。
それでも何度も、何度でも、わかるまで、できるまで、繰り返す諦めず療育活動に取り組んでいきました。
今年の春、お友達は支援学校への入学を果たしましたが、実にこの頃から少しずつ成長の兆しを見るようになってきたそうです。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター丸亀
所在地:〒763-0082
    香川県丸亀市土器町東2丁目75-1
連絡先:0877-85-3428

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