COMPASS松茂 視野が広がって(1)

土曜日のCOMPASSです。
COMPASS松茂に通い初めて3年目になるお友達。
利用開始前のお友達は動き回り、落ち着きがありませんでした。
言葉は不明瞭で、また言いたいことがはっきり分かりづらかったと言います。
体幹が弱いようで、姿勢が悪く正しい姿勢の維持も難しいようでした。

当時まだ3歳の幼かったお友達ですが、保護者様は言葉の困りごとの解消を願っておられました。
「不明瞭な言葉がはっきり言えるようになってほしい、そして言葉が増えてほしい。」と話しておられました。
一緒にどこかへ行ってもじっとしていないので、静かにしなくてはいけないところは静かにできるようになってほしいと願われ、また高いところへ登ったり、危ない行動をしてしまうので、危険の認知も高めて欲しいと希望しておられました。

松茂の個別支援計画は、まずは語彙数を増やすことを目標にしました。
言葉だけでなく、日常生活動作も未完成なので、自分できることを増やし、余暇の遊びなどで周りのお友達と関わりながら、ルールやマナーに気付き、習得できるように導いていきます。

さて、3歳のお友達とのCOMPASSの活動が始まります。
でもやっぱり初めてのCOMPASSには、面白そうなおもちゃや見たことのないものがたくさん。
知らないお友達もたくさん、お友達にしてみれば落ち着いて学習活動など到底考えられないことです。
そこで先生たちは、お友達の様子から好む傾向にある教材・教具・おもちゃ、そしてタイマーなどに活躍してもらうことにしました。

子どもたちにとって「成功体験」「人からの賞賛」はとても大きな誇りになります。
言葉の不明瞭さを改善するために取り組んだ「口舌の訓練」「模倣」「復唱練習」さらに具体物や半具体物、カードを示しながらの言葉の習得でも全然できていないレベルからほんの少しでも頑張りが見えたとき、すかさず先生は最上級に褒めちぎります。
活動に取り組む時間も好きなものから取り掛かることで少しずつ長くなっていきますが、次第に「できた!」がたくさん積み重ねられるごとに着座して頑張れる時間が増えていくように変化を見せます。

落ち着きがなく、すぐに活動をやめて遊びにいきたそうなときは、タイマーや砂時計などの出番です。
「ここまでは頑張ろう」という見通しを立て、タイマーが鳴るまでという約束で、静かに落ち着き、着座姿勢で取り組む時間を設けます。
次第に先生の言うことを最後まで理解しようとする姿勢が見られるようになり、そこからは手順を伝え、できたときは褒められるという成功体験を通して、その次のやる気につなげられるように促していきました。

ルールやマナーも自覚なく破っていたお友達。
そこで小集団の中で遊んだり集団活動で、ルールやマナーがあることを気づかせ、時には我慢することも大事なんだよと教えていきました。
おもちゃの数は限られているので、遊びが始まると取り合いになって手が出ることもありましたが、その度に先生が仲立ちをして、言葉で「貸して」が言えるように、また今すぐじゃなくても後から遊べるんだということが心で理解できるように何度も何度も促していきました。

日常生活動作では、まずはトイレの自立を目指しました。
来所してからのルーティンで、療育活動の始まる前や終わってからとタイミングを決めてそれが習慣になるようにトイレの自立を促し続けました。
こうして来所のたびに少しずつ視野が広がり、「できた!」の成功体験が増えていくと、少しずつお友達の行動に変化が現れ始めます。
言葉のやりとりも「あれ?」と思うところから、正しいやり取りに変わっていきましたが、それは半年ほどが経過した初夏を迎える頃でした。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター松茂
所在地:〒771-0219
    徳島県板野郡笹木野字八北開拓170-1-2F
連絡先:088-699-0138

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