月曜日のCOMPASSです。
COMPASS中津に昨年2月から通うお友達は、大きな音が苦手です。
大きな音が聞こえるとサッと耳を塞ぐのですが、救急車のサイレンが聞こえるときだけは一目散に走って救急車を探すといった不注意な行動に走ることもあります。
基本的に会話の言葉が理解できていないようで、お手伝いを頼んでもできません。
言葉の事情もあり、仲良く交流するお友達がなかなかできず、必然的にご家庭では兄弟で遊ぶことが多くなりますが、激しい兄弟喧嘩もよく見られ、物を投げたり、叩く行為がよく見られるのだそうです。
また、COMPASSでも自分と他人の垣根を考えない行動を示し、人の消しゴム・鉛筆・おもちゃなどを無断で使用するだけでなく、持ち帰ることもありました。
保護者様は、今はまだ難しいことだと仰っていましたが「ひとりでもお友達ができて、楽しい学校生活を送れるようになって欲しい。」と心から願っておられました。
お友達はひとり遊びばかりで、一旦、集団活動に参加しても、最後まで取り組めませんでした。
お友達は話を聞いているようでいて、実は内容の理解が出来していないので、話の内容がわからないまま途中で話を遮ることもあるのだそうです。
保護者様は最後まで話を聞いて、理解できるようになって欲しいと望んでおられました。
お友達も今年から中学生。
保護者様はこれまでのように親に頼らず、自分で整理整頓ができるようになって欲しいと希望されています。
他にも、分からないことや困っているときに、周辺にいる人に助けてもらえるようになって欲しい、また着座姿勢を維持しながら学習課題に取り組もうとするときも、次第に落ち着きが無くなってきて、足を揺らしたり、胡坐をかいてしまうので、きちんと座れるようになって欲しいと話しておられます。
特に学習でも文章題が苦手なお友達は、問題を最後まで頑張ろうとせず、すぐに答えを聞こうとする傾向があるので、自分で考えるようになって欲しいと希望を話されていました。
保護者様の願いを受けた個別支援計画では、まずCOMPASSに慣れ、お友達ができることを見つけ、自分の気持ちや思いを相手に上手に伝えられるようになり、良好な人間関係が築けことを目指すものとしました。
こうして始まったCOMPASSの活動では、まずお友達を作ること、相手の話を聞ことができるようになるための活動から取り掛かりました。
自分から積極的に話をするのは苦手なので、まずは2~3人の年下の児童と小グループで学習や活動を始めていきます。
当初は誰かに話しかけられても離席したり、返答が返せなかったりするので、その場に合った対応ができるように先生の会話のやり取りを見てもらい、練習を繰り返します。
また片付けや掃除が出来ないお友達の技能向上を目指し、まずはできることを先生と一緒に見つけ、手順や必要な備品を説明しながら短時間からの取り組みに挑戦しました。
ところがお友達は「片付けよう」というときに、片付けとは違う行動をしてしまうので、片付けないのお友達の使った道具は他のお友達が片付けることになります。
そこで「自分の使ったものは自分で片付ける」ことを目指して、道具を使う前に約束を交わし、終わったら片付けの習慣を理解できてから使用するように促しました。
着座の指示には素直に従えていましたが、すぐに姿勢が崩れてしまいます。
先生はその度に姿勢が悪いことを伝える声掛けを繰り返しました。
また、お友達が興味のあるYouTube動画を一緒に見たり、ハサミを使った製作をおこなうなど、集中できることを取り入れながら、都度声掛けをおこない、見守りながら着座時間を延ばせるように促していきました。
苦手な学習には尻込みして取り組めないお友達は、文字が雑になり適当に解答を書いてさっさと終わらせようとするので、時間と範囲を決めて繰り返し取り組みを続けていきました。
文章題が苦手なお友達には、文章を読み解く練習として、教科書の音読や、ひらがなのうたの唱和・みつば日記を必ず取り入れるようにしました。
成長を獲得するための訓練は、少しずつ取り組みを続けていきましたが、一朝一夕に変化が起きるわけではありません。
繰り返し、繰り返し、何度も何度でも、わかるまで、できるまで・・・
やがて7ヶ月が経過した9月頃からは少しずつ変化が現れていきました。
(後編へ続きます)
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