COMPASS香美 伝えたいのは…(1)

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS香美に通う年長さんのお友達は「できない!」が口癖でした。
お友達は発語はあるものの、気後れなのか、会話の一言めがうまく言えません。
持てる語彙で会話を試みますが、助詞や接続詞を使えず、なんともぎこちない会話になります。
そして、気持ちの切り替えもできませんでした。

保護者様は、小学校に向けて会話で助詞や接続詞を適切に使えるようになってほしいと願っておられました。
そこで事業所が立案した個別支援計画では「経験を通して様々なことを知る」ことで、イメージすることや、言葉を豊かにしていくことを目指すものとしました。
活動の中で人と触れ合い、周りの人にも関心を向けられるようになることを目指していきます。

お友達の課題は、まず動詞・形容詞・色・動物・のりもの・たべもの・身体部位などの絵カード」の活用で、語彙を増やすことを目指しました。
語彙の増加だけでなく、絵カードの絵を見て、名詞にくっつく助詞を使った簡単な二語文を言う練習を実践してみたり、自然に活用できるように送迎車の中でも楽しい会話を試みたりしていきました。

日常の会話で単語だけでなく、付属する助詞や接続詞をうまく使うためには、たくさんの経験を通して自然に慣れていくことが大切です。
そこで、机上だけではなく、運動遊びの機会などにも体を動かして言葉で感情を引き出せるように関わってきました。

口頭での実践だけでなく、絵本、COMPASSプリントなどを活用して言葉に触れる機会を提供していきます。
また機能訓練として、学習ではない上肢機能向上訓練、指先訓練、空間認識、模倣などの練習においても上手に会話できたときは、これ以上ないくらい褒めていきます。
褒められたお友達は「楽しい」「嬉しい」と感じた気持ちが次の会話につながるように、口に出せるようになり、自信につながるように、できたことは褒めて、共感していきました。

繰り返し、繰り返し、何度も、何度でも、自分発信の言葉が、正しく伝わるように練習を繰り返すお友達。
次第に伝わる楽しさを知り、たくさん伝わる会話ができるようになっていきました。
言葉の伝え方が上達していくにつれ、お友達はより積極的に話そうとする姿勢を見せるようになってきました。

ところがこの成長過程の中で、話すことだけに意識が向き、聞くことが疎かになる様子も見られ始めます。
そこで、伝えることの向上を目指しながら、傾聴する・聞くことにも意識を向けられるように促しを心がけていきました。
やがて利用開始から3ヶ月ほど経過した夏休みの8月には、当初と比べて格段に上達した会話の様子が見られるようになってきました。

COMPASS.香美
所在地:〒782-0031
           高知県香美市土佐山田町東本町5-1-33
連絡先:0887-53-9038

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)
Copyright(c)2018@compass328 T.0. All Rights Reserved.

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧