金曜日のCOMPASSです。
今日ご紹介するCOMPASS熊本東のお友達は、今年でCOMPASS3年目。
2歳から通ってきています。
通い始めの頃の幼いお友達は、目移りばかり。
何でも触りたい、何でも手を伸ばす・・・そしてすぐに次の興味へ移るという状況。
発語もありません。
全体的な発達を伸ばしてあげるにはどうしたらいいだろう・・・とはいえまだ幼いお友達です。
それでもお友達が楽しめること、続けられることを念頭に置きプランは練りに練って作成されました。
最終的な目標は挨拶ができて、支援がなくてもトイレや服の脱着など身の回りのことができるようになること。
そしてもちろん言葉を得て、コミュニケーションができるようになること。
こうしてお友達と先生の長い道のりが始まりました。
COMPASSに着くと、イヤだと全身で拒否し、泣くお友達。
周りのお友達の様子も気にかかり、気になる音や話し声に敏感に反応し、泣いてしまうようなこともありました。
言葉が出ない、想いを伝える手段がないもどかしさで苛立ち、寝転んで手足をバタバタさせる、先生を激しく叩く、髪を引っ張るといった行動も目立ちます。
そうかと思えばノリノリの気分の時は興奮して笑いが止まらず、着座もままならない・・・
療育は日々の積み重ね。
やがてCOMPASSに来ることをお友達は受け入れ始めたのはひと月が経ってからでした。
動作の度に前後に言葉を添え、動作と言葉が一致するように支援。
「手を洗いましょう」「靴を履きましょう」「椅子に座りましょう」など、場面に適した言葉をかけて根気よく習慣化に努めます。
言葉に関しては、絵本、絵カードを使った言葉のシャワーから。
色玉そろばんを使って基本12色の名前を教える、動物や食べ物の名前・・・
おもちゃの片付けなども「手伝ってください」など、ゆっくりと丁寧に先生が声かけして教えながらお友達の手を取りアシスト。
トイレも促すのですが、やはり座ってくれないこと、失敗も多かったと言います。
しばらくすると、着座も出来なかったお友達が、椅子に座り絵本の読み聞かせを聞く事ができるようになり、
笑顔を見せ「ごにょごにょ・・・」と言う音が聞かれるようになってきました。
この頃、COMPASSに着くと、自分で靴を脱ぐことや履くことができるように。
自分から席に着く姿もみられます。
時折パニックになったときは、先生が「しーっ」と声をかけながら、背中をトントンすると落ち着いてくれるようになりました。
通い始めて半年経つ頃、単音では「た」「と」「ここ」の音が出せるように。
大好きな「アンパンマン」は、「アン」「パン」「マン」と区切りながら言えるように。
バナナの玩具を包丁の玩具で切るときも、「ば・な・な」と声をかけるようにしていると、お友達も「な・な・な」と。
お友達の集中力・気分の状態を考えながら、テンポよく行います。
無理強いはしませんが、常に先生の主導権で活動を進めます。
おもちゃを出しっぱなしで、他の活動に興味を示した時も、「これを片付けましょう」と優しく声をかけながら、ひとつひとつ玩具を渡します。
まだ泣きながらですが、お友達もひとつひとつ玩具箱に入れていきます。
乱暴に入れた場合は「やさしく入れます。」と、優しく声をかけながら入れ直してもらいます。
先生は渡すだけ。
箱に入れるのはお友達。
この頃、COMPASSに着くと、ビシッと「気をつけ」の姿勢で頭を下げて挨拶が出来るようになりました。
排尿がない時は便座から降りて「なーい!」と言う事が出来ます。
気分のムラがあったり、乱暴な振る舞いも時折あるものの、ずいぶん切り替えが上手になりました。
ぴーまん→まん!、みかん→かん!、とまと→と!
語尾発音なのですが、確実にことばの獲得が見られるようになってきたお友達。
そして・・・3年目の今年の3月、初めて自分の名前を言えました!
集団活動も少しずつ慣れてきて、笑顔で参加できるようになりました。
お弁当も手づかみで食べていたものが、フォークを使って上手に食べられるようになりました。
なんと今は、文字を覚えようと書くことにも挑戦中。
グーの手で握っていた鉛筆も綺麗に持てるように変わりました。
まだまだお話ができるところまでは到達していませんが、あの頃のお友達はもういません。
思い通りにならないとき、不機嫌になっても乱暴な振る舞いをすることはなく我慢できるように成長しました。
これからは、もっともっとたくさんの言葉を楽しく学び、楽しく話せるようにと愛情いっぱいに学習は続いています。
COMPASS発達支援センター熊本東
所在地:〒862-0970
熊本市東区渡鹿8丁目9番22号
連絡先:096-321-6788
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