COMPASS観音寺 作品に込められたもの

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS観音寺に2年前の春から通い始めたお友達がいます。
当初保護者様が望まれていたのは、手先の巧緻性の向上と、「気持ちの切り替えがスムーズにできるように」「集団活動に上手く入れるように」というものでした。

COMPASSという新しい場所で、お友達の様子はどうなのか観察してみます。
当初は、その時の気分によって集団活動に参加したり、しなかったり。
確かに、なかなか気持ちの切り替えができず、個別の療育やおやつの時間など次の活動に移る際、時間がかかったり、頑なに拒否を表す様子を見せました。
お友達はいつも来所後に着替えや片付けをしていますが、他に気になることがあると、スムーズに行動できないこともありました。

細かい作業は決して嫌いではありませんでしたが、丁寧さが足りなかったり、楽しくなってなのか気分が高揚すると大雑把になったりします。
能力的に「できない」というよりは、むしろ挑戦したことがないためにやる気が起きず、結果「できる」ことが限られていた状態でした。

個別支援計画には「気持ちの切り替えがスムーズにできるようになる」ことや、「集団活動のマナーやルールを覚える」こと。
また、意欲的に取り組む姿勢を身に着け、自信へとつなげていくことができるようにと目標が設定されました。

そこで、お友達の状況に合わせて「ちょうちょ結び」「当番活動(配膳、台ふき、食器洗い)」「塗り絵」そしてプリント学習など、積み上げて成果を目指す課題が選ばれました。

毎日クルクル変わるお友達の気分。
気持ちが切り替えられないときには優しく声をかけます。
無理に活動させようとすると余計に意地になったり、素直になれずつらくなってしまうため最初は気持ちが落ち着くのを待っていました。

予定がわかると見通しがついてくれることを期待して、スムーズに気持ちを切り替えられるようにあらかじめ時間を決めておいたり、ここまでときりのいいところまで終わったら、次の活動に移るよう約束をしました。
また、途中で中断しないといけないときは、あとで時間があればできることを伝えて納得できるように図ってみます。

色々な働きかけや工夫が身を結び、お友達に少しずつ変化が現れてきました。
できなくなると思うとやめたくないと言う気持ちが強くなってしまいますが、あとでできることが分かると納得して切り替えることができるようになりました。
着替えや片付けも納得して一連の流れができたことにより、習慣としてスムーズに行動できるようになってきました。

集団活動のマナーやルールは、元々面倒見のいい優しいお姉さん的な一面があるので、ルールが分かると周りのお友達にもたくさん教えてくれたり、集団活動に誘ってくれたりします。
ちょうちょ結びや織り機などはお手本や手順表を見て、手順や方法がわかるとすぐに習得しました。飲み込みが早く急成長!
塗り絵も図形や線を意識して「丁寧さ」を心がけるようになり、はみ出すことも減ってきました。

手先を使うことがだんだん上手になってきた最近のお友達は、織り機を使ってコースター作りにも挑戦しました。
小さくても、一生懸命織り機の手順に従って仕上げたコースターは大切な作品です。
コースターの形をしていますが、お友達の達成感と成功体験そのものです。

こうしてできることが増得てきたお友達は活動の幅も広がり、集中も長時間できるように。
そのことが学習にも反映されているようで、プリント学習なども長時間取り組めるようになりました。
継続した取り組みは自信となり、ゆとりが生まれ、自分のことだけでなく、周りのお友達のことも気にかけてくれて、先生が助かることもたくさんあるのだそうです。

今後もいろいろな活動を行い、できることを増やしていくことで興味や関心の幅を広げて行けたらと願います。
指先の器用さを活かした活動をたくさん取り入れて、もっと自信につながるように。
気持ちの切り替えは大分早くなってきていますが、まだ時々難しいときもあるので、今後も継続して支援を続け、豊かな未来に繋げていきます。

COMPASS発達支援センター観音寺
所在地:〒768-0022
    香川県観音寺市本大町1673-3 本大マンション202
連絡先:0875-23-7328

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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