COMPASS観音寺 「自信」の成分は経験と・・・

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS観音寺に通うお友達は、4月から中学の最上級生になりました。
次のステージへのカウントダウンが始まったお友達への保護者様のご希望は「時計を読めるように、お金の単位や計算が出来るように」そして「出来ることが増えて欲しい。」と、お友達の成長への想いは尽きません。
個別支援計画もその願いを受けて「自分の思いを相手に伝えられるように。できることを増し、自信や自己肯定感を高めること。」という目標が設定されました。

お友達とCOMPASSが関わり始めてから3年。
最初の頃は、消極的なお友達でした。
きっとこれまで失敗もたくさんあって、その時に嫌な想いをたくさんしてきたのでしょう。
その経験がお友達の行動を狭めてしまい、何をするにも自信がありません。

普段の会話は上手ですが、人の前で話をしたり、学習中の質問には途端に自信がなくなり上手く言葉にできません。
作文でも助詞が抜けたり、句読点や、促音「っ」を書き忘れたりとほんの小さなミスがありました。
そのため、分からないことがあっても、誰かの助けが必要なときでも「分かりません」「教えて下さい」という言葉をなかなか言えませんでした。
できないままでうずくまってしまい、一歩も前へと進めない様子を見せます。

お友達に選択した学習課題は、ストレスなく楽しんで学べるようにと「お金の勉強」「日記」「月例プリント」「絵カード(感情、季節、反対言葉)」「集団活動(手芸、クッキング)」などが選ばれました。
お喋りが大好きなので、まずは先生とお話しをして、その内容を文章として文字に起こす課題から取り組みました。

お友達の瞳をまっすぐ見ながら「間違えることは決して悪いことではないこと。」を伝え、「わからないことの発見が、学びや成長への第一歩」だということでお友達の気づきを承認し励まします。
とはいえ「質問」することに慣れていないはずでした。
そこで、分からないときや悩んだとき質問しやすいよう雰囲気を作っていきました。
お友達はどう聞けばいいのか教わりながら恐る恐る試していくうちに、どうやら「聞くこと」への抵抗もなくなって行ったようです。
苦手な時計は、長針と短針を読み違うことが度々ありました。
何時 → 何時半 → 何十分 → 何分へと、より小さい単位へと段階を分けて学びを進めていきました。
また、時計の模型を用いて自分で手を使って針を動かし、実際の時間の経過を体験し、理解できるように工夫しました。
今では時計はほぼ正確に読めるようになってきて、何分後や何時間前なども少しずつ答えられようになってきました。

お金の学習では、1円玉、5円玉、10円玉など「それぞれいくらあるか?」と、金額を数えるところから始めました。
種類ごとに5円玉が2枚で10円、100円玉が3枚で300円などは分かるようになってきました。
今は、組み合わせや合わせて幾らになるかを勉強中です。

できることがたくさん増えてきたお友達。
失敗したことも、成功したことも、全ての経験が自信に繋がり、成長していきました。
学習やお手伝いは進んで取り組み、集団活動や初めてのことにも興味を持って取り組む様子を見せています。

わからない時は質問し、納得し、挑戦し、最後まで諦めることなく繰り返し繰り返し頑張っています。
心も成長し少しお姉さんになったお友達は、自分のことだけでなく他のお友達を手助けする優しさを見せ、その姿は大変微笑ましく映っています。

夏休みの機会を通して、実践的なお買い物体験の機会を設けるなどの取り組みを進めたいと思います。
指先を使う作業(手芸、工作)やクッキングなど、いろいろな活動を通じて生活動作の獲得も一緒に頑張っていきます。
諦めないお友達のことですから、しっかり成長の奇跡を残してくれることでしょう。

COMPASS発達支援センター観音寺
所在地:〒768-0022
    香川県観音寺市本大町1673-3 本大マンション202
連絡先:0875-23-7328

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧