水曜日のCOMPASSです。
1年前の9月、春に小学校への入学を控えたお友達がCOMPASS川崎にやってきました。
保護者様からは「就学を控え、文字や数字等の学習面の他、着座や身の回りのことなどができるか・・・。」と少し心配なご様子だったそうです。
見慣れないCOMPASSという場所では、不安でいっぱいの様子を見せるお友達。
また、咄嗟の動きや先生が誘ったり声をかけても、あまり反応が見られなかったといいます。
学習で、どこまでできるかな?と確認してみると「ひらがな」読み書きが苦手で、数字は1~5まで読めるものの自分で数えられる数量は3まででした。
会話では語彙も少なく、動物や野菜などもあまり多くの名前を知らない様子でした。
個別支援計画に記載さた目標には、3つの目標が設定されました。
①言葉と意味、数の仕組みの理解を深めること
②音読や計算を楽しめるようになること
③身だしなみや持ち物の管理を意識できるようになること
療育の課題では「あいうえおの絵本」や「ひらがなタペストリー」等を使って先生と楽しくやりとりをしながら文字と親しむ機会を多く作っていきました。
書字は「指なぞり」から始め、書き順に注意しながら取り組みます。
療育に取り組んでいくうちにだんだん楽しくなってきたお友達、自分の名前を表す文字や大好きな物を表す「お気に入り」の文字を見つけ出して、少しずつ「ひらがな」への興味が広がって行きました。
こうして毎週1回欠かさず通ってきたお友達、少しずつわかること、できることが増えて行きました。
しかし新しい課題への挑戦で、少し難しいと「もうやらない・・・」と諦めてしまう様子も見せていたそうです。
そこで、諦めが苦手意識に繋がらないよう、出来たときにはしっかり褒め、間違いを正すときの伝え方も配慮しながら優しく、厳しく関わって行きました。
苦手な課題、自信が持てない課題では、目の前の課題に目を向けて取り組むという姿勢が見られなくなってしまいます。
これにも優しく毅然とした声かけを続け、意識が課題に集中できるように図っていきました。
そして今年の春、お友達は小学生になりました。
小学生となったお友達は、思っていた以上にしっかり自分のペースで学習が進んでいて、文字や数字への関心がさらに強くなっています。
今では「ひらがな50音」は、一切間違えずに読み書きができるようになりました。
苦手意識のあった数については、お友達の好むゲーム要素を含んだ課題を取り入れることで数字と数量のマッチングも20までに大きく伸びました。
今のお友達は「これわかる!」と意欲的にプリントなどにも取り組むようになってきています
不安でたまらない様子を見せていた最初の頃とは打って変わって、すっかり落ち着いて課題とも周りのお友達とも関わる様子を見せています。
様々な場面や、いろんなお友達と触れ合う機会を作り、初めての環境や場面でも以前見られたような落ち着かない様子を見せることはなくなりました。
関わり方一つで苦手意識が「できる!」という自信と意欲へと変換されるのだと、お友達を通して先生たちも学びが大きいと感じられたといいます。
あれから1年、お友達のペースを大事に、ゆっくりと確実にCOMPASSでの歩みは続いてきました。
お友達の学習に対する意欲は衰えず、学校でもたくさんの刺激を受けて、新しいことを吸収している様子が伺えますと保護者様もおっしゃっていました。
就学してからのお友達の様子に安心されたようで「これからもいろいろ楽しみながらコンパスに通って欲しいです。」と嬉しい言葉も頂いたそうです。
あと少しだけ気にされている「身だしなみや持ち物の整理整頓、忘れ物などが多いこと」については、COMPASSとご家庭で共に良い方向へと導いていきたいと思っています。
撒いた種がいつの間にか大きな実りになるように、気づくとそこには成長したお友達の笑顔が見られます。
学習では、今後もっと語彙を増やし、数の構成や仕組みの理解を進め、学校で学ぶ教科の補講も本格的に進めていきます。
また将来を見据えて、身の回りのこと、身だしなみのこと、自分で見通しを立てて豊かに人生を送れるようにと学びを続けていきます。
COMPASS発達支援センター川崎
所在地:〒210-0848
川崎市川崎区京町2丁目24-2
連絡先:044-201-1148
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