月曜日のCOMPASSです。
お友達がCOMPASS高松に通い始めて5回目の冬になりました。
保護者様が気がかりなことはお友達の言葉による表現があまりないこと。
ご希望をうかがうと「言葉数が増えて、コミュニケーションが図れるようになってほしい。」また「友達と関われるように、集団行動がとれるようになってほしい。」ともご相談を承ったといいます。
保護者様の願いを反映し、個別支援計画では短期目標として「まずは言葉で気持ちや要求を伝えられるように。」という目標がは設定されました。
また、長期的には一つ一つの課題をこなすことで達成感と成功体験を増やして、お友達の自信になり、やがて積極的な学ぶ姿勢を培っていくことが掲げられました。
4年半前、通い始めた頃のお友達は、送迎車の中でも大人しく座ってくれなかったといいます。
COMPASSに着いてもすぐに好きなオモチャの所へ行き、机に座るように促しても気持ちを切り替えることができません。
なんとか着座を促しても、たちまち姿勢が崩れ、集中できず、すぐ泣き始め、離席し、落ち着きなくあたりを走り回っています。
あの静かタイムも静かに振る舞えず、座ることそのものを拒否して暴れます。
座れるようになることが何より大事なステップです。
どうすれば座っていられるのか、先生たちは工夫を凝らし、お友達と向き合います。
まずは、好きなオモチャを机で広げ、椅子に座って遊ぼうと促してみることから始めました。
好きなオモチャ遊びでも最初は数分しか取り組むことはできなかったそうですが、10分、20分と座って遊ぶことができるようになってきたところで、今度はオモチャからパズルや筆記具を持って線描や点描、ぐるぐるのなぞりなどを楽しく勧めていきました。
座って何かを行うということに慣れてきたと思えるようになると、次には口の体操や発声のトレーニングなど言葉の療育をスタートしました。
あれから4年半がすぎ、当初に比べると同じお友達だと思えないほど集中できるようになり、座ることも当たり前になってきたお友達。
何より机での課題を頑張って集中する姿を見せるようになってきたことは大きな変化です。
鉛筆で「書く」作業を当初は嫌っていたようですが、最近はプリントに向かって、それも穏やかに、静かに鉛筆を走らせる姿も見られます。
爆発的な拒否もなくなり、先生の話に耳を傾けているお友達に、一つ一つの動作を落ち着いて行うことが増えてきています。
次第に理解して口にし始めた言葉が増え、挨拶や返事は正しく交わすことができるようになってきました。
まだまだ語彙数は足りていないものの、とてもクリアな音を発声できるので、先生もお友達も楽しく練習が進んでいるそうです。
一朝一夕で別人になることはありませんが、決して無理をさせることなく、押し付けるのでもなく、できないが当たり前と言う状況から、そこにある可能性を開放していくCOMPASSの療育。
保護者様のご希望の域にはまだ道半ばというところですが、お友達の歩幅を大切に一歩また一歩と確かに進んでいることに信頼を寄せていただいています。
昨年まではオムツに尿や便が出ていても、伝えたりサインを示したりすることはありませんでしたが、最近はトイレに行きたいという意思表示のサインを出し始めていて、トイレで用を足すことが「お友達のできること」リストに加わりつつあるのだそうです。
また先日、先生から促されてからではありますが「〇〇先生、△△ください。」と上手にお願いできたお友達、先生は飛び上がるほど嬉しくて、またお友達の可能性が示されたことに確信と喜びを感じたといいます。
これからも「今できないこと」を「できること」に。
日常の出来事を楽しくお話できるように、そして次に未来のお話が語り合えるように、COMPASSの関わりは続いていきます。
そう、お友達の可能性は確かに明るい未来へと広がっています。
COMPASS発達支援センター高松
所在地:〒761-8071
香川県高松市伏石町2155番地18 フィット伏石 Ⅰ 号棟
連絡先:087-864-5823
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