COMPASS武蔵新城DASH 発語を目指して

木曜日のCOMPASSです。
武蔵新城DASHのお友達、あと少しで2年の月日を見送ろうとするところです。
昨年の2月に保護者様から伺ったご心配は発語がないことでした。

その2ヶ月後には小学校への就学を控え、短時間でも着座が出来るようになって欲しいと願っておられます。
そして挨拶の概念が育っていないということも気がかりで、挨拶で頭を下げたり、バイバイなどが出来るようになって欲しいという希望もCOMPASSに託されます。

そこでCOMPASSでも「言葉や動作でご挨拶ができるように。落ちついて過ごして周りのお友達に興味を持てるように。自分と他人の関係を測れるように自己認知、他者認知を育て、お片付けも出来るように。」と目標設定が行われました。

そして始まったお友達との長い道のり。
お友達に限らず、初段では入室できなかったり、着座ができずすぐに離席する児童はたくさんいます。
一方的に拒否をされるわけですが、それでも気づいて欲しい、かまって欲しいという気持ちから教材を机から払い落としたり、口にいれたり、泣き叫んだり、先生の髪を引っ張ったり・・・この光景も珍しくありません。

着座できないと集中しづらい環境となるため、姿勢が崩れにくい知育椅子を試してみることにしました。
落としてしまうには惜しいとお友達が考えるであろう好みの集中出来る課題(ストロー入れ等)を使い、色や名称の発語に挑戦してみます。
それはもう呆れるほど何度も何度も「ちょうだい」「ありがとう」の発声を促しながら、来る日も来る日もやり取りを練習します。

この2年で使用したさまざまな学習玩具や教材は、あいうえお絵本での発声練習。機能訓練(押し込み棒、ストロー入れ、紐通し)数認知(カード)を使ってお返事の練習などなど・・・
お友達を手で示しながら「〇〇くん」と声をかけ、次に先生の胸に手を置いて示し「先生」(と言うのよ)と言葉をかけながら自己認知、他者認知も繰り返して行きました。

お友達は声が出ないわけでもなく、語彙を持たないわけでもありません。
ただ、この時にどう言葉を発するかと言うやりとりが納得できていないのです。
今に至るまで自分で何かを発語することは滅多にありません。
それでもご挨拶として「おはよう。こんにちは。ありがとう」などは自然に出てはきませんが、COMPASSに入るときにぺこりと頭を下げてご挨拶ができるようになりました。

とても欲しいオモチャなどがあったときには掌を合わせて「・・・ちょうだい」と小さく発語が聞かれます。
そして、名前を呼ぶと「はい!」と言う代わりにすっと手を挙げて応えてくれるようになりました。
簡単な指示を聞いて活動をしたり、模倣や1~5まで数唱すると一緒に指で示すことができるようになりました。

全てのやりとりができているわけではありませんが、明確に意思が伝わる仕草や表情もあり、先生の言うことはしっかり理解できていると確認できるようになりました。
経験の積み重ねで次第に自分と他人の違いについて認知できるようになり、穏やかな表情を見せるようになりました。

これからはもっとご挨拶を言葉を添えて行えるように、また他の人を認知し、善悪の区別を含め、使うべき時に使う言葉を経験を通して学び、自分の道具として備え、使いこなせるようにと願いながら、今日もまたお友達の到着を待ちます。

COMPASS発達支援センター武蔵新城DASH
所在地:〒211-0044
    神奈川県川崎市中原区新城2丁目5番9号2階
連絡先:044-948-7328

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