COMPASS武蔵新城 コミュニケーションを目指して

火曜日のCOMPASSです。
お友達がCOMPASS武蔵新城に通い始めたのは年少さんの秋でした。
発語がなく、言葉の理解も難しいお友達。
テンションが高くなると、キャーキャーと奇声を発してしまいます。
手先・指先の発達が未熟で色々な作業が苦手な一方、触れて楽しむ感覚遊びは夢中になる程大好きなのだそうです。

個別支援計画では、発声練習、手遊び歌から発声の促しを行い、色々な道具や物の扱い方を覚え、「ください」などの動作の練習、自分と他の人の認識をはっきりさせることなどが盛り込まれました。

当初の頃のお友達は、着座が難しく、全く座れません。
そこで、知育椅子で着座姿勢を促すことにしました。
トイレを使うと、手洗いの水道でピチャピチャと水遊びで遊んでしまいます。

発語はなく「あー」「うー」等の発声はあるものの、意味のある発語は聞かれません。
先生と目を合わせることが難しいのですが、スキンシップや手遊び歌は好むようでした。
また何でも口に入れてしまうこともあり、常に見守りが必要でした。
一つのもので集中して遊ぶこともできず、触ったり散らかすだけに留まります。

向かい合って座っても、こちらに注目してもらうのも一苦労でした。
なんとか発声の練習をしようと、まずは母音の発声を模倣してもらおうと、繰り返し口の動きを見て真似るように促しが続きます。

言葉が獲得できるまでは非言語でのやりとりで伝えることのスタートになればと、自分の気持ちを伝えられるようにまず挑戦したのは「ください。」の動作です。
知育道具を並べても、全く使いかたがわからない様子のお友達。
そこで、繰り返し手を添えて機能訓練を行い、遊び方や動作を覚えて行くように試みました。

そんなお友達とのやりとりは、ほぼ1年ほど続いたといいます。
何度も何度もお友達は教材を口に入れたり、机の下に落としてしまいます。
そんな時は落としたら自分で拾うよう促し、落としたらもう使えないのだということを理解してもらえるよう導き続けます。
なかなか目が合わないので、手遊び歌や絵本等で興味を覚えて注目できるようにと工夫を凝らして関わります。
トイレに行くたびに反射的にハンドソープや水で遊んでしまうお友達ですが、ついにソープは必要な分以外を遠ざけることで遊ぶ時間の短縮を狙いました。

やがて1年経ち2度目の秋になる頃、少しずつお友達の様子に変化が見られるようになってきました。
お友達は知育椅子に大人しく座り、手遊び歌の仕草を真似るようになりました。
積み木を掴んだり、プットインやアウトも興味を持ってできるようになり、以前よりも長時間1つの道具で遊ぶことができるようになってきました。

指示の理解が進み、来所時に「靴を脱いでしまおうね。」「カバンを持って。」などの声かけで正しく動くことができるようになり、提示された課題に積極的に取り組む姿を見せるようになってきました。
言葉によるコミュニケーションにはまだ至っていませんが「ください。」の仕草が上手になり、向かい合わせの先生と次第に目が合うようにもなってきました。

余暇の時間にも、ご家庭でも座って一つのおもちゃで一定時間は遊べるようになってきたのだそうです。
目が合わなかったお友達ですが、先日、公園に行って保護者様の手を引いて歩いたり、保護者様が追いつくのを立ち止まって待てるようになってくれたことがとても嬉しかったと嬉しいご報告がありました。

嫌がっていたマスクもつけられるようになってきたお友達。
これからも言葉によるコミュニケーションを目指して、発声練習や手遊び歌による発声の促しを継続し「できた!」をたくさん経験して自信に繋げ、お友達自身でできることを増やしていきたいと思います。
その次に目指すものは、色々なことに興味を持ち、他のお友達とも楽しく関わっていけるよう、年長さんになるお友達をしっかりと支えていきます。

COMPASS発達支援センター武蔵新城
所在地:〒211-0044
    川崎市中原区新城3丁目17-9三島ビル2F
連絡先:044-948-8481

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧