月曜日のCOMPASSです。
オープンしたてのCOMPASS Oliveに1月から通うお友達は4月から小学生です。
親子で連れ立って訪問された時には穏やかな様子を見せていたお友達ですが、どうやら片付けなど身の回り整理整頓が苦手で、ルールへの理解も不十分で何もかも自分流なことが保護者様は気がかりな様子でした。
個別支援計画には、まずは人の話を聞いて考え、理解し、対応する能力の向上を目指す課題や、時間の感覚を身につけることが課題とされ、春から小学生になることもあり、学習面での補完としてひらがなの読み書きを取り入れ、楽しく学校生活が送れることを目指すことになりました。
COMPASSが基本とする着座はお友達は最初から綺麗な姿勢で座れていたそうです。
保護者様から人見知りだと伺ってはいましたが、笑顔で迎え入れても、お友達の方は硬い表情。
確かに不安そうな様子を見せていたといいます。
お友達は正しく座り、学習にも意欲を見せていました。
ただ、自信がない課題は少し不安なようで、そんなとき決まって独り言が始まります。
それは、独り言とはいえ実は先生に聞かせたいお試し行動のようでした。
そんなお友達を見て、先生はある提案をします。
難しいな、わからないや…と思うことがあれば、いつでもちゃんと先生に口に出して聞いてね、と促します。
そうすれば一人で課題を始めても混乱したり不安が口をついて出ることがなくなるはずです。
1つ課題が終わったり、行動を指示された時にも自信がなく、また独り言が始まります。
そんなときもこれで正しいかどうか先生に聞きましょうと促し、堂々と行動する経験を積み重ねていきます。
ところが、気づいて欲しい気持ちがあるものの、お友達にとって口に出して尋ねることは勇気がいることのようでした。
当初、自信のなさからかお友達の声はとてもか細いものでした。
そこで言いたいことを日記に起こし、お友達の日記を元にその日の出来事を聞くことにしました。
話すこと、伝わることの喜びを経験していきます。
まだひらがなが定着していませんでしたが「ひらがなのおけいこ」というプリントを活用し、書ける・書けないを仕分け、自分で仕分けた書けない文字を重点的に学習していくことに挑戦です。
自分で書けないこと気付いていることが素晴らしいと褒め、書けるように頑張るお友達の努力を褒めます。
やがてひと月が経った頃に、繰り返しの促しが功を奏し、お友達の行動に自信が見られるようになりました。
例えば挨拶や会話のときかぼそかった声がはっきりと大きな声になってきました。
「わかりません。」と、困ったときも恥ずかしがらず尋ねられるようになりました。
同じ頃、学習面でもひらがなの読み書きは定着を見せてきます。
お友達は「何をするにもルールがあるのだ」と気付き「これはいいの?」と確認する場面が増えてきました。
「静かタイム」の時間が短時間のときと、少し長い時間のときを両方経験していくことで、「長い、短い」を体感し、時間の概念の理解に繋げていきました。
ご家庭でも初めてのことでも自信を持って取り組める様子を見せてきたといいます。
最近では「親子の会話が増え、会話として成り立つようになってきました。」と保護者様から嬉しい言葉を伺いました。
病院の先生からも「言葉数が増えたことや、乗り物、道具等の名称が正しく言え、用途や特徴などが理解できてきた。」と成長を確認できるとの言葉があったそうです。
お友達にとってはこれまでの輪郭がはっきりしない生活から、くっきり焦点が合い、ものごとが色鮮やかに見えてきたのかもしれません。
今月からお友達は小学生になります。
学習面の補完、時計を読めて時間の感覚を伸ばすこと、話を聞いて的確に応える応酬話法について継続する学びを育てていきます。
更に今後は、より身の回りの整理整頓についても自分で気付いて片付けられるように導き、家庭で、学校で、地域のコミュニティの中でどこにいても楽しく快活に笑顔で過ごせるようにと願い、関わっていきます。
COMPASS. OLIVE
所在地:〒761-8056
香川県高松市上天神町845-8番
連絡先:087-814-5738
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