COMPASS武蔵新城DASH 積極性を育てるために

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS武蔵新城DASHのお友達、通い始めて1年半が過ぎました。
当時、お友達は左右の認知や身辺自立が未完成で、お箸も上手に使えませんでした。
発音が不明瞭で、ひらがなも全部は読めず、なぞり書きが少しできるくらいでした。
また数も苦手で、時計が読めず、足し算が難しい状態でした。
保護者様の願いを受け止めた個別支援計画は、日常の生活に困らない為の身辺自立、ひらがなの読み書き、発声、数字に親しみその概念を得て計算や時計の読みに取り組むというものになりました。

こうしてスタートしたお友達との取り組み。
着座はすぐに姿勢が崩れたり、集中が続きません。
なぞり書きや数唱・数量に取り組んでも、途中で文字が乱れ始めたり、明らかにぞんざいに数えたり、ともかく終わればいいんだという感じでした。
丁寧に頑張ることをマスターして欲しいと願ってやり直すよう伝えると、お友達は途端に机に伏せてしまったり、聞こえないフリで返事すらしないこともありました。
「一緒に頑張ろう!」と声をかけ、気持ちを聞いてみるのですが、お友達の発する言葉では思いを充分に汲み取れなかったと言います。

なんとなく曖昧に覚えている数については、一つひとつおはじきを活用して、手で操作して、目で確認して、お友達の中に数量という感覚を認識させていきました。
読み書きの手始めとして、50音の順番通りではなく、ひらがなのカードをランダムに置いてゲーム感覚で文字探しに楽しく挑戦です。

思いがなかなか伝わらないのは会話に慣れていないせいもあったでしょう。
色々な話題を話しかけ、学校のできこと、お家でやっていること、好きなもののことなど、身近な話題で話し方を伝えていきました。
また「おしゃべりをしたことを文章にしてみよう!」という試みでは、発する言葉の一つずつ50音表を見ながら書写をすることに挑戦です。
そして、その挑戦は次第に50音表を見ずに書くことへと進化するようになりました。

当初はほとんど積極性が見られなかったお友達。
字を書く練習をしているときも、先生に見られないように左手で囲むように書いているところを覆い隠してしまうお友達。
そこで先生は最後まで書かれた紙を見て、本当によく書けたねと褒め、特に形が良いものをお友達と一緒に探して花丸をつけました。
花丸が描かれると、ほっこりと笑顔になるお友達です。

そんな日々が続いていましたが、半年くらい経った頃から変化が見られるようになりました。
例えば、声掛けをすると姿勢を正すようになり、書き直しを言われたときも素直に応じて書き直すことができるようになりました。
余暇時間の過ごし方にも変化が見られ、お友達との会話のやり取りが増えてきました。
読めるひらがなが増え、自分の名前は見ずに書けるようになりました。
進んで本を音読したり、ホワイトボードにひらがなを書いたりもするようになってきました。
音読でわからない文字があったときには先生に尋ねるようになりました。
お買い物に憧れがあるお友達は、苦手な数であっても、お金を使った課題ではとても意欲的な姿勢を見せるようになったのだとか。

ご家庭でも会話のキャッチボールが以前より長く続くようになり、自分の気持ちを言葉で伝えるようになってきて、 学習にも意欲を見せ、できるまで根気よく頑張るようになってきたのだそうです。
一年間休まずに通ったお友達、今では来所を楽しみしていると保護者様からも嬉しい言葉を頂いたのだとか。

今後は引き続き正しい姿勢が保てるように声かけを続け、今後はより明瞭な発声になるよう、舌の動かし方を意識して発声練習を行っていきます。
せっかく覚えた文字をバランス良く綺麗に書けるようになることを目指して書き取りの練習も続けます。
数の学習はお金を用いた生活に添った学びを継続し、10のまとまり、位取り、計算の向上を目指します。
総合的に「できた!できる!」という経験がどんどん増え、笑顔が増え、自信を持って根気がいることにも、新しいことに、自分の未来にも挑戦できるように導いていきます。

COMPASS発達支援センター武蔵新城DASH
所在地:〒211-0044
    神奈川県川崎市中原区新城2丁目5番9号2階
連絡先:044-948-7328

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