金曜日のCOMPASSです。
COMPASS佐賀中央の年中さんのお友達、昨年のお正月明けから通ってきています。
発語はあるものの、語彙力も少なく、場面に合う言葉のチョイスもできず、気持ちを言葉で表すことも難しいお友達に、保護者様は、周りのお友達と楽しく言葉によるコミュニケーションが取れるようになってほしいと希望しておられました。
そこでCOMPASSの個別支援計画では、いろいろな言葉をたくさん聞いて発音できる音を増やし、会話につながることを目指し、また、生活面の向上としてトイレで排泄できるようになることなども目標に設定されました。
当時お友達は、まだ年少小さんでした。
COMPASSの送迎サービスを利用しているのですが、初日は泣きながらイヤイヤ送迎車に乗り、乗車中も泣き止みませんでした。
事業所に到着するとまだ少し緊張した様子ではありましたが、涙は止まっていたのだそうです。
しばらくの間お友達は泣いてばかりいたので、優しく話しかけ、お友達の気持ちを受け止め、少しでも笑顔が増えるように配慮しました。
送迎中も色々なボディカラーの車を一緒に探したり、食べ物屋さんを見つけて「〇〇好きな人~?」などと話しかけて気分を上げるように努めました。
当時のお友達は「大」「小」の判断はできていましたが、大小を表現する言葉は、「多い」を「いっぱい」「短い」を「小さい」だったそうです。
絵を見て「パン」や「カレー」などは自信をもって答えることができていたお友達ですが、3文字以上の言葉になると、困ったような表情を見せ、先生が発音する言葉をじっと聞いていました。
数字は「おはじき」を数えながら「1」「2」までは発音できましたが「3」は言えなかったそうです。
発音できない言葉や数字は先生が繰り返し話しかけて教えて行きました。
集中して聞くことができただけでも褒めて、しっかり認めてあげることを心がけました。
お友達は「ひらがな」に対して苦手意識があるようで、学習に乗り気ではありませんでした。
そこで、お友達が興味関心があるものの中から「食べ物」や「乗り物」のなどを教材に使い、楽しく療育できるように導きました。
無理強いはせず、促しながらお友達の気持ちが切り替わるのを待ちます。
繰り返し見られていたそんな場面も、やがて自然に気持ちを切り替えて取り組めるようになっていきます。
利用当初は、ひとり遊びが多く黙々と遊ぶ姿を見せていたお友達。
余暇の時間でも使いたかったおもちゃを使えないなど、思うように遊べないとなると、途端にぐずって隅の方でうずくまってしまいます。
そんなとき先生は必ず仲立ちになり「おもちゃはみんなで使う物だよ。」などのルールを繰り返し伝えて行きました。
そんな療育や関わりをどのくらい繰り返したことでしょう。
新年を迎えた頃には、お友達は笑顔で通ってくるようになっていました。
送迎時に泣くことはなくなり、ひらがなの学習も、抵抗せず笑顔で取り組めるようになりました。
また自分からお友達に話しかけ、おもちゃを貸してあげることもできるようになりました。
失敗があったトイレも、トイレに行きたくなったら自発的に行きたいと言い、ひとりでできるようになっています。
そして笑顔で通ってきて元気にご挨拶、帰るときにも最高の笑顔でバイバイをしてくれるようになったことが本当に嬉しいと先生達。
「COMPASSに喜んで笑顔で通ってくれるので、それが嬉しい。」と保護者様からも嬉しい言葉をいただいたそうです。
増えた笑顔の分たくさん成長を見せるお友達ですが、まだ課題を残します。
例えば落ち込んだ気持ち、嫌な気持になったときにスムーズに気持ちを切り替えることができるようになって欲しいこと。
語彙の獲得、会話の上達、そして興味を広げ自信を持って日常の行動ができること。
それらの新しい目標に向かって、これからもしっかり手を繋ぎ、共に歩み続けます。
COMPASS発達支援センター佐賀中央
所在地:〒849-0922
佐賀市高木瀬東1丁目1-6-1
連絡先:0952-97-7358
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