COMPASS.Jr その道が例えどんな道であっても

月曜日のCOMPASSです。
お友達はこの春小学校へ入学し、COMPASS .Jrへ通い始めました。
保護者様の気がかりはお友達が落ち着いた行動ができず、ひらがなの読み書きが難しいことなどでした。
学校に通い始めたばかりで学習が嫌だからと、学校も嫌いになっては困ります。
そこで保護者様と話し合って定めた個別支援計画では、学習面は小学校の進度を考慮しながら苦手な分野を中心に行い、できた喜びを自信に繋げて意欲的に学習に取り組めるようにすることを目指すものになりました。

写真はイメージです


4月は入室できないなどの激しい抵抗はありませんが、元気が余ってか部屋を走り回っていたのだとか。
学校で疲れてしまうのか、COMPASSでの学習中は眠気がさして集中できなかったといいます。
学習はやはり好きではないようで、それよりも遊びたがり、自由に振る舞いたがり、そして疲れて午後は眠たいという状態でした。
着座はできるもののやはり気が散りやすく、落ち着ける状態へ向かいやすいように「静かタイム」を取り入れます。

「静かタイム」とは、COMPASSオリジナルのカリキュラムで、背筋を伸ばして美しい姿勢を取って椅子に座り、手を膝に置き、黙って静かに過ごすものです。
落ち着かない理由の1つが視覚や聴覚から入る情報を意識的に遮断できないからだと考えられますが、静かタイムの間だけは目を開けていても、意識しているのは自分自身のことだけです。
これを継続していくと、驚くほど自分の行動の輪郭がはっきり意識できるようになり、冷静に考えて適切な行動が取れる態勢に繋がります。

お友達の場合、静かタイムで姿勢の矯正も狙っていますが、まだぶらぶらした足のまま静かタイムを行うことは難しいようで、適した高さの台座を補助的に用意しました。
これも慣れてくると足の支えがなくても綺麗な姿勢で静かに集中できるようになっていきます。

完全でなかったひらがなですが、あいうえお表唱和を繰り返し行うことで読み方のマスターに努めます。
明るく快活なお友達、「ひらがな50音表」を仲間の前で元気よく発表して拍手をもらうのも嫌いではないようです。
書く方については「COMPASSのプリント」や「ひらがなプリント」でどんどん字を書く経験を積み重ねていきます。
大好きなひらがなカルタという遊びを見つけたお友達、カルタでのお友達同士の切磋琢磨も見られ、楽しく頑張れています。

通い始めた頃、お友達同士で楽しく遊んでいたとき、いきなり黙って玩具を取り上げてしまうことがありました。
そこで先生は、いつでも好きな時に好き勝手に振る舞うことは間違っていること、取り上げられた方は嫌な気持ちになり、傷つくのだと言うことをお友達が心でわかるように願い、優しい言葉で注意を促していきました。
学習や活動に対しても、こういった注意の促しに対しても、お友達は素直に受け入れ、どんどん与えられたものを吸収していったといいます。

通い始めて2ヶ月経った梅雨の走りにはお友達の取り組む姿勢は大きな変化を見せてきました。
苦手なことをやれと言われても、誰しも気分が乗らないものですが、お友達は苦手なはずの「ひらがなの読み書き」も「静かタイム」も嫌な顔ひとつせず集中して取り組めるようになりました。
利用当初に比べ走り回る姿も減り、「すぐすぐ!」と煽っていたトイレの順番待ちも静かに待てるようになりました。

もともとお友達の中にあった「成長したい」という想いをこの短期間でCOMPASSは探りあて、選択した活動と適切な支援がピッタリとはまり、見事な成長を引き出したといえます。
成長への道のりは、信号のたくさんある道を走るのに似ています。
初期のアプローチは大成功ですが、スーッと走れるときもあれば、凸凹があったり、渋滞や赤信号ばかりだったり、方向に迷ったりするかもしれません。

写真はイメージです


今後は、先生や周りのお友達同士の関わりの中で学ぶ「ルール」や「役割」を考えられるよう促していきますが、これは教えるというより自分自身で気づいて習得する課題です。

学習は小学校のペースに合わせて苦手意識のある科目に挑戦し、小さな成功を積み重ね、自信を得て、より意欲を高めていきたいと考えています。
その道が例えどんな道であっても、COMPASSではお友達に寄り添い、支え、できるまで何度でも諦めることなく共に歩み続けていきます。

COMPASS.Jr
所在地:〒800-0251
    北九州市小倉南区葛原1丁目3−5
連絡先:093-472-3288

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