COMPASS丸亀Wish 少しずつ前に向かって

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS丸亀Wishオープン時から移ってきたお友達は、小学生の頃から系列のCOMPASSに通っいます。
保護者様は将来へ向けての自立を願い「トイレや食事、服の着脱などを人の手を借りずに自分でできるようになってほしい。」と望まれ、また言葉によるコミュニケーションも難しかったため「自分の意思を…、例えば手話などを使って伝えることができるようになってほしい。」とも願っておられました。

系列のCOMPASSから継続したお友達の個別支援計画は、次のような目標です。
・日常生活で使う正しい文字の習得。
・集団行動を通してルールやマナーを学ぶこと。
・道具の使い方や指示に従っての操作ができるようになること。
・数への興味を引き出していくこと。

Wishオープンの時はお友達は中学2年生になっていました。
目標に向かってお友達との二人三脚の日々が始まりましたが、以前からの顔見知りの先生やお友達もいて、比較的落ち着いてスタートが切れたそうです。

課題としては「なぞり書き」「習字」「はさみの練習」「カラーペグ」「チップの色け」「リングの色分け」「色塗り」「ビーズのひも通し」や「アイロンビーズ制作」等指先のトレーニングが主に行われてきました。
「ひも通し」や「アイロンビーズ」は想像力や集中力、達成感を養う効果を期待できる療育課題です。
どちらも小さなビーズを指先でつまんで並べる工程があり、指先の運動機能の発達や訓練にもなるので、リハビリなどでもよく使われています。

お友達はそういった細かい作業はとても苦手。
特にビーズのひも通しでは、一度にたくさんのビーズを見るとやる気を失いがちでした。
そこでひも通しでは全部で7色あれば1色ごとに5個ずつ渡すようにして、ひと区切りごとの終わりが見通せるように工夫しました。
一方アイロンビーズでは、大好きなキャラクターをモチーフにした図案を用意すると、簡単さよりも多少複雑でも大好きなキャラクターになるということの方がモチベーションになるようでした。

さて、お友達の言葉はクレーンや喃語、ジェスチャーが主な手段でした。
先生が伝えたいことは概ねわかるようですが、それだけでは不充分だと思われ、今年から手作りのスケッチブックに書いた手話のイラストを使った簡単な練習から手話を始めました。

日常動作については、来所時から退所するときまで、学ぶチャンスを見逃さず学びを繰り返し継続。
その結果、現在では基本的な生活習慣については、一部見守りや声かけは必要なものの、ほとんど1人でできるようになっています。
今は衣服を畳むことや整えることについて努力を継続中なのだそうです。

始まったばかりの手話で伝わる数は、まださほど多くはありませんが、指さしやクレーン等も交えながら自分の意思が伝わる喜びやコミュニケーションの喜びを感じてくれたのか、以前よりも積極的に自分の想いを表現しようとする姿が見られていると言います。

以前は「トイレに行きたい。」や「拾って欲しい。」といった必要な要求を身振りで表すだけでしたが、現在は他のお友達の制作物を見て「あれと同じものを自分も作りたい。」というような気持ちを表すことも増えてきたそうです。
しかしながら交流のある人間関係ができている相手にしか十分には伝わらないという課題は残ります。

ゆっくりと少しずつではありますが、前に向かっているお友達。
当初より自分の気持ちを表現することが増え、工作では最後まで作品が作れるようになり、妹に渡したいと成果物を嬉しそうに持ち帰るようになったことも大きな成長だと言えます。
今後はさらに手話の教材などの充実を図り、豊かな表現を身につけられるように、豊かな人生へと歩み続けられるようにと、いつも寄り添い、優しい支援を継続していきます。

COMPASS発達支援センター丸亀Wish
所在地:〒763-0091
    香川県丸亀市川西町北2034-2
連絡先:0877-35-8328

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。電話番号のクリックで電話がつながります。)

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