COMPASS高知.Jr 行く道に幸あれと願って

水曜日のCOMPASSです。
昨年の夏から高知.Jrに通い始めたお友達は現在小学校2年生。

高知.Jrを利用することになったとき、保護者様はコミュニケーション能力の向上を願われ、また「トラブルなく過ごしてほしい。」と優しい思いを話しておられました。
お友達はひどく苦手意識がある学習課題を嫌がりやろうとしないそうです。
その1つが1週間の曜日を覚えることで、まずはこれらに取り組み、苦手から出来た!の成功体験を通して自信につながるようにと支援計画が立てられました。

テンションが高いときのお友達、周りの状況がどうであれお構いなしで、危険で身勝手な行動が目立ちました。
椅子に登ったり、送迎中でもヒヤッとする行動があり、先生だけでなく周りのお友達も困惑させていました。
やりたいことだけに意識が向いているので、着座して学習に取り組むことは到底困難だったといいます。
この自分行動は生活全てに見られ、食事も菓子類だけを好んで食べていたそうです。

COMPASSではやりたいことだけでなく、本当に必要な行動も必要なときには取れるように、何度もお友達と向き合います。
学習課題をこなすというより、着座姿勢で目の前の課題に集中できるよう、着座時間を延ばすことを最初の目標にしました。
そこでまずは見通しを立て、終わりを決めて、課題の展開もお友達が好む塗り絵から始めるようにして、最初は少ない時間でも少しずつ集中できるように働きかけました。

思い通りにならないときは、乱暴な言葉が口をついて出てしまうお友達。
落ち着いた言動や相手の側に立つ学びは時間をかけて取り組むべき課題です。
お友達同士の交流からでしか学べないことなので、お友達を誘って集団での遊びも課題に組み込みます。

学習面と並行して生活面への支援も行われます。
コロナ感染症対策として、COMPASSでは全員にマスクを着用してもらっていますが、お友達はマスクが肌に触れる感じが嫌で、つけられませんでした。
保護者様にもご協力いただいて、たくさんの種類のマスクを一緒に選び、なんとかつけられるものを選択し、まずは一つ、安全を担保できました。

食事はお菓子のような食事しか食べないとのことだったので、保護者様にこれもまた根気のいるご協力を仰ぎ、繰り返し普通の食事を促していただきました。
結果、サンドイッチや焼鳥などから少しずつ食べられるようになっていったそうです。

年が明け、お正月を迎えた頃に、お友達に顕著な変化が見られるようになりました。
あれほどハイテンションだった送迎時や入室時にも比較的落ち着いた行動が見られ、周りのお友達の行動を気にかけて手伝ったり、何かあると先生に伝えてくれたりと協調性を見せるようになりました。

先生やお友達同士での会話も多くなり、気がつくとトラブルはほとんど見られず、遊びや会話で意見の違いがあっても我慢することができるようにもなっています。
促し続けなければ取り組めなかった学習も、自分から進んで取り組めるようになってきているといいます。
就学して以来、やんちゃな男の子から、どんどん小学生のお兄さんの顔つきになってきたお友達は以前と比べ表情が柔らかくなり、笑顔が増え、優しい行動ができるようになりました。

本当に残念ですが、お友達はご家庭の事情で6月いっぱいで退所となりました。
学んだことを礎にこれからは学校でもお友達同士でも楽しくて優しい関わりを続け、大きな成長を遂げるよう願ってやみません。
これからも少し遠くから、お友達の行く道に幸あれと願うCOMPASS高知.Jrの先生たちでした。

COMPASS発達支援センター高知 .Jr
所在地:〒780-0925
    高知県高知市西町86-1
連絡先:088-855-9338

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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