COMPASS丸亀Link 意欲と自信と成長は…

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS丸亀Linkに通い始めて3年になるお友達。
保護者様は、小学校への就学を睨み「文字が書けるようになり、楽しく学習に取り組んでほしい。」「落ち着いて行動でき、生活面で向上してほしい。」「自分の気持ちをことばで伝えられることで、気持ちの切り替えができるようになってほしい。」と願っておられました。
そこで個別支援計画では「数やことばに興味を持ち、楽しく意欲的に学習に取り組めること。」「集団の中で色々なことに興味を持ち他者とのコミュニケーションがとれるようになること。」「基本的生活習慣(清潔、服装、座り方など)を身に付けること。」という項目を目標に設定し、お友達との活動が始まります。

利用開始当時のお友達は、ひとことで言うと「甘えんぼうさん」でした。
誰かがそばにいて援助しないと、色々なことにひとりでは取り組むことができません。
その時点では、自分の名前をはじめ、ひらがなの読み書きは全くできませんでした。
学習への意欲はあまり見られず「お勉強しよ?」と声をかけると、ため息をついて顔を伏せてしまいます。

Linkでは、どうやって意欲を持たせられるかという課題に向き合います。
お友達の課題として選択されたのはひらがなカード、数字・ひらがなのなぞり書き、数字並べ、数える練習、パズル、ままごと、つみ木、お花や野菜のお世話まで多岐にわたる活動です。
意欲の低いひらがなや数字の学習では、なぞりの文字を大きくしたり、絵カード、文字カード、具体物など手を使って操作する活動を取り入れます。
達成感から意欲に繋がることを期待して、うまくできた時にはしっかりと褒めていきました。

しばらくは一進一退。
着座はできますが、もともと嫌いなお勉強、集中できずため息をついたり、キョロキョロ周りを見てちっとも進みません。
学習に対する苦手意識もあって、コツコツとひとりで学習をやりたがらず「先生、先生」としょっ中話しかけ、助けを求めます。
自信と意欲には強い相関関係がありますが、「できた!」「褒められて嬉しい」「お勉強は楽しい」「自分のために頑張る」に繋げていくためにはどうやらたくさんの経験と時間が必要なようです。

継続は力なりと言う言葉通りに、利用開始から1年が過ぎた頃、お友達に変化が現れます。
褒めて意欲に繋げる工夫の効果が見られ、特に運筆では顕著な成長が見られるようになりました。
しっかりした筆圧の線が書けるようになり、ふらふらと起点と終点が定まらなかったなぞり書きでは、ちゃんと初めの点から出発し、終わりの点で止まることができるようになりました。
自分の名前も書き順通りになぞることができます。数量の認識は、順序数で「1~10まで」は自分ひとりで数字を並べられるようになりました。
「11~20まで」は先生が次の数字を言うと選ぶことができるまでになりました。
いつも先生の助けを借りていたパズルも、いつからか一人で完成させられるようになりました。

継続して語彙数の獲得を頑張っていて、学校のことを尋ねると答えられるようになってきました。
「お歌を聞くよ」など自分の要求は言えますが、集団活動の中で発言する場面では、緊張からか顔を伏せ黙り込んでしまうこともあるそうです。
一方で「お勉強してから遊ぶんで!」と約束事を意識した発言や、「お花の水やりを行こう」と積極的な発言もみられるようになっていると言います。
保護者様も意欲的に取り組めていることを喜んでくださっているそうです。
COMPASSで何枚も書いた紙を見せながら「いっぱいお勉強したよ!」と報告し、保護者様に褒められると、とても嬉しそうなお友達です。

まだまだ課題はたくさんありますが、最近は何より活動に意欲が見られ吸収している様子が見られます。
自立した生活に向けて「ひとりでできること」を増やし、衛生状態の維持を意識して行えるように導き、またどちらかといえばお友達同士よりも先生と遊ぶことを好む傾向なので、少しずつお友達同士で遊ぶ場面を増やし集団活動で楽しく活動できるように手助けしていきたいと思います。

COMPASS発達支援センター丸亀Link
所在地:〒763-0072
    香川県丸亀市山北町465-1
連絡先:0877-43-7328

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。電話番号のクリックで電話がつながります。)

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