金曜日のCOMPASSです。
COMPASS小倉北のお友達、一昨年のクリスマスの頃から通ってきています。
保護者様によれば、お友達は人の話をしっかり聞くことができないとのことでした。
興味があるものが次々と移り変わりやすく、集中力も続かないのだとか。
保護者様のご希望は「集団活動に参加できるようになってほしいこと。気持ちの切り替えができるようになってほしいこと。そして、話をしっかり聞いて、指示の理解ができるようになってほしいこと。」でしたので、個別支援計画でも「活動に参加し、場面に合わせた行動ができるようになること。お話を聞く力を身に付けること。他児との関わりの中で社会性を身に付けること。」が目標として選択されました。
当時お友達は年少さん。
計画の完成を目指して選択した課題は集団活動としてまずは静かタイムを選択。
そして集団でのラジオ体操、50音表・ひらがなのうた唱和、絵本の読み聞かせが有効だと考えられました。
また個別学習ではCOMPASSのプリント、ひらがなのおけいこを活用しての言葉の指導が行われることになります。
静かタイムでは姿勢よく座ろうとする意欲が見られるものの、すぐに近くのお友達とふざけたり、姿勢が崩れたり、じっとしていられずにお喋りが始まってしまい、目標時間の最後まで我慢できません。
学習の時間になってもお喋りが目立ったり、集中が途切れてしまうと文字が雑になってしまいます。
「できなぁい。」「むずかしいよぉ。」と、すぐに諦めたり泣いたりしてしまうお友達。
貸し借りのルールとして「貸して」「いいよ」のやりとりを教え、意識しているときはできる場面もありましたが、急に遊んでいるお友達から玩具を取ってしまうこともあったのだとか。
これまで何度もご紹介していますが、COMPASSは叱ったり強く指示をする代わりに、何度でも繰り返し冷静に優しく促しを続けます。
お友達の疲労度を確認しながら無理のないお友達のペースで必ずできる範囲を示し「できた!」の達成感を目指します。
何度投げ出されても諦めず、繰り返しの日々を続けながら言語・数量の習得を目指します。
お友達から「できない」という不安な気持ちが消えるように、自信がない文字はなぞり書きにしたり、1画目だけをなぞり書きにして、わかりやすいよう、筆を進めやすいよう工夫します。
なぞり書きを練習するときには、その都度「丁寧に書こうね。」と話しかけ、きれいな文字の形を褒め、お友達の自信に繋げられるように導いていきました。
何度も声をかけられ、乗り気ではないものの最後には従って、なんとかプリントを終わらせるという毎日が続いていきます。
お友達が通い始めて2度目の春を迎えた頃。
確実にお友達の様子に変化が見られ、着座姿勢のまま集中して取り組める時間もだいぶ増えてきました。
お喋りも減って、40分間の学習時間もしっかり頑張ろうとする姿が見られるようになりました。
今までは文字を見て嫌々「あ!」「か!」と口にしてはいましたが、それは文字と音の一致が完成されていて読むというよりも、知っている音を適当にはめてみただけ、という感じでしかありませんでした。
ところが読める文字が増えてくると、読むことが楽しいと思えてきたお友達です。
今は50音のうち自信をもって読めるのはまだ三分の一程度ではありますが、急激に読める字、書ける字が増え始め、ご家庭でも絵本を読むことが増えているのだそうです。
すっかり落ち着いて取り組むことができるようになり、理解力、集中力が増し、集団生活でもトラブルなく過ごせるようになったお友達。
これからは就学までにひらがなの完全な習得、10までの数の理解と掌握、さらに学校の授業1コマの間集中して正しい姿勢を維持できるよう、また、自分の思いを言葉にするだけでなく、相手の言い分を聞いたうえで、自分の気持ちを切り替えるられるように導いていきます。
次の春に笑顔で入学式を迎え、楽しい学校生活を送れるようにと願い、今新たなスタートを切ります。
COMPASS発達支援センター小倉北
所在地:〒802-0062
北九州市小倉北区片野新町1丁目3-53 おかたビル1F
連絡先:093-931-8438
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