COMPASS熊本 得たのは言葉だけでなく・・・

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本のお友達、昨年春から通い始め、今年、年長さんになりました。
翌年の就学を睨み、お友達に言葉の意味を理解してたくさんの言葉を覚え、使い方も習得してほしいと保護者様は願っておられました。

個別支援計画では「発語の明瞭さの改善」や「できる」「わかる」「知っている」を実感できる機会を作り、集中力・自信・意欲を引き出し、育てていくことを目標としました。
また個別・小集団での活動を通じて、危険への意識づけや順序を守ること、約束事やルールについても身につくように働きかけ、様々な場面で落ち着いた行動がとれるよう促すことが記載されました。

通い始めた頃、お友達は落ち着いて行動することがなかなか難しく、気持ちの切り替えができないことが多かったそうです。
集団活動の際、皆に指示を出してもお友達は他に気を取られ、何も聞いていないように指示通りに動くことはありませんでした。

個別活動での指導でも、やってほしいことを伝えても意識が向かず、取り掛かれません。
そこでまた同じ指示を伝えても、お友達もまた同じ質問を繰り返すことがありました。
その質問も擬音語が多く、不明瞭さがあり聞きとりにくさがあったそうです。

お友達の課題の一つである「言葉」へのアプローチがスタートします。
絵本や絵カードなどを活用した語彙の獲得から始まり、集団活動で自己表現の方法を学びます。
集団活動では、会話が弾むようなゲームを通して活動から実際の人との関わり方を学ぬことも課題に取り入れました。
言葉に詰まったら、少しどう答えるか自力で考えてもらった上でフォローを入れます。
その場面の流れ、場面の空気に即した会話ができるように、たくさん経験を積む場を作りました。

集団活動でもお友達同士でふざけあい、それが楽しくてテンションが上がり、今取り組んでいる活動が抜け落ちてしまうことが度々ありました。
そこで“今”取り組んでいることに意識が向くように度々声掛けを行う必要がありました。
また事前に活動の説明を行い、お約束をして脱線しないようルールやマナーの意識づけをするようにしました。

指示や声かけが自分に向いていることを意識できるようにと、お友達と先生が向き合えるポジションを取り、関わり合うように努めました。
プリントでも発語練習でも、とにかくできたことを褒め、自己肯定感・達成感を高めて、自信に繋がる学びを提供するようにしたそうです。
カードや50音の唱和、音読などでお友達の言葉が次第にはっきりしてきたのは通い始めて1年ほど経った頃でした。

学習とたくさんの人との関わりで語彙も増え、お友達自身も会話が楽しくなってきたようです。
ご挨拶は完璧になり、相手の気持ちに配慮したり場面にあう会話も現在絶賛健闘中です。
指示に耳を傾け、ゲームでもルールを理解し、できたこと・守れたことを大いに褒められたことで感じた達成感がお友達を成長させ、責任感を育て、その成果はあちこちで見られるようになりました。

連絡帳にも「コロナ禍で家にいる間も良くお手伝いをするようになってくれて嬉しい。ゲームもするけど、約束も守れるようにななりました。」と保護者様から喜びのお知らせを頂いたところです。
まだまだお友達同士の適切な関わりや距離感の体得に課題を残すお友達。
近頃は小学校入学が近いため、同年の友達と模擬小学校の教室を演出した取り組みを始めています。

先生ひとりに複数のお友達が手をあげて発言する演出で、学校の授業風景そのままに、発言する際は手を挙げ、指名された後に起立して回答をするお友達。
来年の春、桜並木を進むお友達の元気いっぱいの笑顔のために、今日もまた一緒に歩んでいきます。

COMPASS発達支援センター熊本
所在地:〒861-8074
    熊本市北区清水本町22番34号
連絡先:096-342-4458

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