COMPASS高松 基本の教えに従って

月曜日のCOMPASSです。
COMPASS高松に1年生の秋から通い始めたお友達、4年生の秋を迎えています。
言葉による会話ができないことに悩んでおられた保護者様は「言いたいことが伝えられるようになってほしい。」と願っておられました。
気が逸れやすく集中に欠け、切り替えができないことも解消されたい課題で、学習では読み書きの向上も望まれていました。

4年前のお友達はなかなか療育に入れず、甘えて、先生がついていないと泣くことも多かったそうです。
周りがどんな行動をしていようと気にも留めず、マイペースで気まぐれな行動がずっと続いているのだとか。
着座したかと思えば離席するので、その度におもちゃや工作などで着席を促す先生でした。

発語はあるものの不明瞭さがあり、舌の体操などを取り入れながら「あいうえお絵本」や「動物カード」、「食べ物カード」、「数唱」などで語彙を増やしながら正しい発声を模倣してもらえるように努めました。
気分が左右し、気が向くと声を出すものの、すぐ飽きてしまい先生を困らせます。
先生は飽きないように手を変え、品を変え、リズミカルに課題を提示し、興味を引くように心がけました。

ひらがな、数字の書き取りは、なぞりからスタート。
音読、計算カードも先生がつきっきりで声がけを繰り返し、1つでもできたときは褒めて、褒めて、気分を上げるように常に配慮する必要がありました。

こんなふうに気まぐれなお友達は、療育ではなかなか手強い側面を見せるお友達。
ところが、先生がどこかにぶつけて痛がっていると飛んできて撫でてくれたりと、女性に対してはとてもジェントルマンで優しい一面も見せることもあるのだそうです。
またその一方、一度言い出すと梃子でも引かないガンコさで先生を困らせる側面も顔を覗かせるのだそうです。

例えば昆虫が大好きで、送迎車に乗る前や降りたとき、虫を見かけるとしばらく動かなくなることも度々ありました。
夏はずっとセミが鳴いていて、しばらく観察に付き合うことになるのですが、声を荒げず、お友達に根気強く向き合ってきました。

色々な個性がお友達の中に混在するようで、想像できる目に見える成長とは違う姿を見せられます。
先生達は迷いながらも、常にお友達のいいところ、伸ばせるところを見つけ、その都度、経験の積み上げと、繰り返しで結果に繋がるというCOMPASSの療育の基本的な考えに立ち戻り、支援を継続していきました。

お友達の変化が見られるようになったのは、実のところ今年の春くらいからだそうです。
まだその時の状態に左右されはしますが、お友達の離席は確実になくなり、自分がやるべき課題があることも自覚しつつあるようです。

久しぶりにお友達の担当になった先生が、以前より甘えたり、声をかけ続けなくても前向きに取り組む姿にびっくりしていたのだとか。
これらの変化に伴い、学習の準備、帰りの支度などが自主的にできるようになりました。

甘えたいだけと言う自分しかいない世界から一変して、周りが見えるようになってきています。
まだ不明瞭な部分も残しますが、話そうとする様子がとても感じられるのだそうです。
その分お友達同士の交流機会も増え、時折強く自己主張をしすぎてトラブルになることもありますが、年下や立場の弱いお友達への思いやりも見せたり、譲ったりできるようになってきました。

これからお友達は新しい目標に向かっていきます。
5年生になった頃には、より集中できる時間を増やし、スムーズに物事にとりかかれるようコントロールをする力を身につけてほしいと思います。

言葉で伝える力を磨き上げ、学習でも繰り上がり・繰り下がりの足し算引き算ができるように導き、学校生活が、学習が、交流が尚一層楽しいものになるようにと願い、支援を続けます。

COMPASS発達支援センター高松
所在地:〒761-8071
    香川県高松市伏石町2155番地18 フィット伏石 Ⅰ 号棟
連絡先:087-864-5823

(施設名をクリックして頂くと施設案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧