COMPASS松茂 魔法の療育のエッセンス

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS松茂に昨年の秋から通い始めたお友達はこの春1年生になりました。
利用当初のご相談の際に保護者様は「小学校に上がるので、学習面の遅れをサポートしてほしい。」また「発音の一部が不明瞭であることも改善できたら…。」と希望しておられました。
個別支援計画では「できることを増やし、いろいろな経験を積み重ねていくことで学習への興味や関心が広がり、成長に繋げていけるように支援を行う。」ことが設定されました。
ますは新しい環境に慣れ、楽しく通ってくれるようになることが当面の目標です。

当初のお友達は集中が途切れやすく、こちらからの声掛けに対しても興味を示さず、興味のない課題だと眠くなってしまうようでした。
会話で気になることは誰かと話そうとするよりも独り言が多いこと、言葉のうち、特に「た行」と「さ行」が不明瞭で聞き取り辛いことでした。
そこで、まずは不明瞭な発語を改善するために、口舌の体操を取り入れ、対話は集団活動や余暇の時間で機会を作っていくことにしました。

学習面では、ひらがなの文字と音のマッチングができていおらず、毎回「あいうえおの絵本」や「ひらがな表」を用いて発声や指なぞりを行いました。
日にち、曜日の理解ができていなかったので、毎回スタートにはその日の日にちと曜日の確認を行いました。
これらは翌春の就学までにマスターすることを目指します。

その学習目標を可能にするために大切なのは着座姿勢です。
意識せずに正しい着座姿勢ができるようになって、初めて目の前の課題にしっかり意識を向け、集中して考えることができます。
着座姿勢を保つためにはある程度の体幹が必要なのですが、お友達は体幹が弱いためにすぐに姿勢が崩れがちだったそうです。
そこで、姿勢が崩れるたびに何度も何度も声掛けを繰り返します。
無意識でも正しく座れるようになるまでには、正直かなりの時間が必要ですが、まずは座ることを意識しながら正しい姿勢に戻す試みを続けました。

すぐに姿勢が良くなり、すぐに発音が明瞭になる…、そんな便利な魔法はありません。
魔法があるとしたら、それは諦めず、何度でも繰り返し、時間をかけて、学びが体の一部になり定着して行くまでにかけた「頑張りと情熱と時間」がそうだと言えます。
お友達の場合、その魔法の成果が現れ始めたのは利用開始から9ヶ月が過ぎ、小学生になった6月ごろでした。

お友達は見違えるように集中力が向上し、着座姿勢を保てる時間が長くなりました。
苦手だったひらがなのマッチングはよくできており、濁音・半濁音・拗音の理解も良好なのだとか。
鉛筆でまっすぐな線を引くこともできませんでしたが、現在、お友達は日記を書くこともできるようになりました。
不明瞭な発音は改善が見られ、完全ではありませんが聞き取りやすくなってきているといいます。
当初は独り言が多く周囲のお友達への興味関心を示しませんでしたが、この頃から相手を意識して会話をする姿が見られます。
自分から先生に質問をしてきたり話題を提供してくれるようになり、仕方なくやっていた課題にも意欲を見せるようになってきました。

「苦手で嫌いなこと」をそのままにせず、「できた!」という経験を通して「できること」に変え、「得意なこと」になり、できれば最後には「好き」になってほしい。
保護者様と同じ願いに向かい、しっかりと連携してお友達のサポートができていたことも、この9ヶ月で起きたお友達の変化に必要な魔法の一部でした。
そしてお友達が初めて名前が書けたとき、小躍りして喜んだCOMPASSの先生たちの献身的な療育も…。

これからもさまざまな関わりでお友達の未来に貢献する療育は続きます。
目下の課題は基本的生活習慣として、手指のトレーニングを通して身だしなみ、食事、お箸、食べ方が上手になるようにトレーニングに力を入れていきます。
学習も少し楽しくなって笑顔が増えたお友達が、もっともっと楽しくなる魔法を信じて…

COMPASS発達支援センター松茂
所在地:〒771-0219
    徳島県板野郡笹木野字八北開拓170-1-2F
連絡先:088-699-0138

(施設名をクリックして頂くと、施設案内ページへ。また電話番号のクリックで電話がつながります。)

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